今回から1~2ヶ月に1度ずつ、このコーナーで皆さんが自分でポートフォリオ運用を行えるようになるための「通信教育塾」を開いていきたいと思います。興味のある方は、頑張って毎回「受講」して下さい。
さて、第1回目のテーマは「金融商品の分類方法」です。例えば、今100万円を運用するとしましょう。皆さんなら、その候補として何種類ぐらいの金融商品を挙げることができますか。株式や株式投資信託をそれぞれ一つの金融商品として数えたとしても、何と200種類以上の候補が挙げられるのです。その中から自分に合った金融商品を選ぶのは、そう簡単ではないでしょう。
実際に運用のポートフォリオを作る時には、そのうち30~40の商品を知っていれば十分だとは言えるのですが、それでも一つずつ覚えるのはなかなか大変です。私がお薦めするのは、いくつかのグループに分けて理解していく方法です。
まずは、利用目的別の分類についてお話ししてみましょう。
(A) 運用型商品…金融商品の「原型」とも言え、既に運用する元本を持っている人向けの商品で、その元本を「ふやす」のが目的の商品です。「ふやし方」には2種類あって、一つは通常の預貯金類につく利子や利息(インカムゲインと呼ばれます)でふやすタイプ。もう一つは株式や金などの積極運用型商品で得られる売買差益(キャピタルゲイン)でふやすタイプです。
(B) 積立型商品…まだ運用する元本がない、これから元本を作りたいという人向けの「ためる」のが目的の商品で、使う目的が定まっている場合と定まっていない場合の両方があります。積立ての手間を省くために、通常は給与天引きとか普通預金などからの自動振替といったシステムが使えます。
(C) 年金型商品…「定期的に受取る」のが目的の商品で、預け方には毎月積立ていくタイプのものとまとめて預けるタイプのものがあります。「受取る」時に金融機関の窓口などにいちいち出かけていくのでは面倒ですから、自分の都合のよい口座に一定インターバルごとに自動的にお金が入金される仕組みになっています。税制面で恩典のある商品もあります。
(D) 保険商品…いざというときに「備える」ための商品です。遺族の生活保証のほかに病気や入院、失業時などの所得保障などがあります。あり余るほどお金を持っているから保険に加入しなくても困らない、という人は少ないので、日本人の保険加入率は90%を超えています。
(E) ローン商品…まず利用や購入して、後から返したいという人向けの金融商品です。このローン商品だけは、他の4種類の商品と異なり、インフレのリスクを売る側(金融機関側)が負うというのが特徴です。裏返せば、最近話題となっているデフレのリスクは生活者が追うわけです。(参考サイト:住宅ローン)
以上のように、利用する目的別に5つのタイプに分けておけば、自分にとって必要な金融商品を選ぶのがずいぶん楽になるでしょう。
ポートフォリオを作るときには、当然ながら(A)の運用型商品を利用するわけですが、運用型商品は更に、「どのマーケット(市場)を収益源としているか」によって分類できます。その分類方法については次回(5月中旬予定)お話ししたいと思います。
ポートフォリオ運用入門塾第2回
ポートフォリオ運用入門塾第3回
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