個々の金融商品が「よい商品」となるか「あまりよくない商品」や「悪い商品」となるかは結果論でしか判断できないのですが、いずれにしてもそれぞれの金融商品が「収益源」としているマーケットのその後の動向によって、ほぼ決まってしまうと言ってもよいでしょう。つまり、よい金融商品を選ぶためには、ある程度の相場感(それぞれのマーケットが今後どうなって行きそうか)を持つ必要があるのです。そして、その金融商品のリスクやリターンの度合いも、多くの場合「収益源」とするマーケット自体のリスク・リターンの度合いに影響されること大、ということになります。
5種類(または6種類)のマーケットのうち、リスク・リターン共に最も低いのが(a)の短期金利で、次に低いのが(b)の長期金利です。もちろん、国内の短期金利や長期金利の水準が十分に高く、それだけで必要とする目標利回りをクリアできるならば問題はないわけですが、現状では多くの人の場合それも難しいでしょう。たとえば、銀行の定期預金の金利が税引後0.1%だとして、100万円が倍の200万円になるには、なんと700年以上かかってしまう計算になるのですから…・。10年ものの長期国債でも倍になるには70年以上かかります。もしも、それをそのまま放置していたのでは、実質的には資産が目減りしてしまう可能性すらあるのです。
そこで、もう少し高いリターンの望めるマーケット((c)の為替相場、(d)の株式相場、(e)の商品相場)を収益源とする投資型商品(積極運用型商品とも呼ばれます)を、ある程度の相場観を持った上で上手に活用する、という姿勢が必要になるわけです。但し、自分の相場観が当たるとは限りませんから、はずれた場合に備えて、意識的に他のマーケットを収益源とする金融商品と組み合わせる、といった「リスクと上手に付き合うための工夫」を忘れてはなりません。(「ポートフォリオ運用入門塾」の第3回目は、6月下旬予定です。お楽しみに)
ポートフォリオ運用入門塾第1回
ポートフォリオ運用入門塾第3回
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