「毎月の収支はいつも赤字、ボーナスでその赤字を埋める」という家庭はあまり珍しくないかもしれませんが、「ボーナスでも赤字を埋めきれない」ということになると、これはかなり危機的な状況です。「ライフプランとFP」でも簡単には触れましたが、今回は「家計の収支」の具体的な改善方法についてお話ししてみましょう。
改善策を考えるためには、まずは問題点を発見する必要があります。少し面倒かもしれませんが、ソフトなどを使って、我が家の月間&年間収支を把握することから始めましょう。下図のような簡単な家計簿でも充分です。
「我が家の年間家計簿(月間、年間収支)」 (単位:千円)
さて、準備が整ったら、最初に追求すべきなのが「使途不明金」の行方です。「使途不明金」なんて企業の話で、家計には関係ないんじゃないの?」と思うかもしれませんが、実は家計にも使途不明金があちこちに存在しているのです。たとえば近所や会社でも慶弔関係やつきあい関係の支出、飲食代などです。家計簿をきちんとつけているつもりの人でも、もれている場合が多く、年収700~800万円の家庭で、年収の5~10%はあると思って間違いないでしょう。
金額にして年間40~50万円にはなるわけですから、放っておいてはいけません。実際に追求する場合には、家計簿上で計算できる年間の貯蓄可能額と実際に貯蓄できている金額とを比較してみて下さい。その差額がどこかに「消えて」しまっているわけです。義理や体裁などの問題もあるかもしれませんが、生活を立て直すほうが先でしょう。