宝くじが買いやすい理由
宝くじは、たいへんリスクが大きく(=変動率が大きく)、少しの投入金額で、大きく儲かるかもしれない上、最大損失が投入金額までと限定されているので、たいへん妙味があります。
たとえ、戻り率が半分以下(投資金額に対して平均で半分以下の金額しか戻ってこない)であったとしても、多くの人にとって、とても魅力的にうつるわけです。
株式短期売買は妙味が少ない
株式を短期で売買を繰り返しても、短期間では株価の変動率は宝くじなどと比べると少ないわけですから、宝くじほど大きな損得は発生せず、投資妙味はあまりありません。
投資妙味を増やすために
そこで、少しの投資金額で大きな利益を得るために、レバレッジ(てこの作用)を効かそうと考える人が増えます。つまり、自分の投資金額だけではたいした利益が得られないので、お金を借りて投資し、大きな利益を獲得しようとします。
しかし、借りたお金は返す必要があります。うまく利益が出ればよいのですが、損失を被ったままであれば、期限の来た借入金を返済するために、別の資産を用意する必要がでてきます。
宝くじが買えて、株が買えない理由
宝くじは平気で買えるのに、株式は怖くて買えない!という人がまだまだ多いようです。
現物株式取引では家は飛ばない… |
先祖代々「株だけには手を出すな!」と言われているとか、「株をすると家をなくすかもしれないから危ない」と思う人が未だに多いのは、「お金を借りて株式投資を行なう信用取引こそ株式投資」だと勘違いしている人がまだまだ多いからです。
信用取引を行なうと、損失は自分が当初出した金額にとどまらず、無限大に広がる可能性があります。つまり、たいへん激しい取引になるため、投資知識、リスクコントロールのスキルなど、高度な運用能力が必要になってくるのです。
(宝くじでも、お金を借りて行なうと同じようなことになりますが、もともとリスクが大きいので=大きく儲かる可能性があるので、お金を借りてまで行なう必要性はなくなります)
*現物取引では、投資した金額が最大損失額ですので、損失を限定することが可能です。現物取引と信用取引とでは、リスク・リターンの度合いが大きく異なることにご注意下さい!
ところで、株式投資では、投資期間が長期になるほどリスクは大きくなります。次回、具体的にみてみることにします。
*投資理論では、リスクとは標準偏差のことを言いますが、ここでは単純に変動率をリスクと呼んでいます。
/上野博美
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