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株式の誤発注相次ぐ…傾向と対策!(2ページ目)

証券会社による株式の誤発注が相次いでいます。プロでもおかすミスですから個人投資家にとっても他人事ではありません。そこで、報道されている誤発注の傾向をみながら対策を考えます…

執筆者:上野 博美

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2株の買い注文のつもりが2000株で発注してしまった…


これは、株式の売買単位が1株単位の銘柄を1000株単位の銘柄と勘違いして入力したため、予想を超える約定代金(1000倍)になってしまったというケースです。

単位株制度から単元株制度への移行が落とし穴に

慣れが怖い
思い込みは禁物!分かっているつもりでも再確認を!


従来、株式の売買単位は「単位株制度」となっており、多くの銘柄は1000株単位の取引が中心でした。また、例えば電力株などは100株単位、NTTやJRグループなどは1株単位と、売買単位の異なる銘柄が限られていたため、株式取引に慣れた方の場合、各銘柄の単位株はある程度把握できる状況にありました。

*単位株制度とは、額面合計額が5万円になるように売買株数が決められるルールになっており、例えば50円(額面)×1000(株)=5万円となり、50円額面の銘柄は1000株単位、500円額面の銘柄の場合には100株単位などとなっていました。

ところが2001年の商法改正により、各企業で売買単位を自由に決めてもよいという「単元株制度」が導入されたため、株式取引を行なう場合には、従来以上に売買単位を確認する必要が出てきました。

しかし、ベテラン投資家ほど、「銘柄と株数」のイメージが定着しており「1000株単位だろう」という思い込みのため、単元株を確認しないまま入力しがちになります。

単元株の勘違いによる株数入力ミス対策は?


発注時に単元株を確認することはもちろんですが、画面入力する時には必ず同じ画面に入力銘柄の株価画面を並べ、株価を確認する必要があります。株価の桁数が多ければ、ここでも株数間違いに気づきやすくなります。

また、注文入力時には予想受渡代金を必ず確認する必要があります。10万円分ほどの受渡代金のつもりが予想受渡代金が100万円にでもなっていれば、ここで入力ミスに気づきます。

受渡代金が同画面に出る機能のある場合は確認が楽ですが、別画面で計算が必要な場合でも、手間はかかりますが必ず行う必要があります。もしそのようなサービスが無い場合には、必ず、株価×株数を電卓で計算して概算を出さなければなりません。「自分はミスなどしない」と思うことこそが命取りになります。間違うのが当たり前という前提で慎重に入力を行なうことが大切です(また、「慣れた頃がとても危ない!」のは自動車の運転と同じです)。

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