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■貯蓄ゼロの家計が2割!?(2ページ目)
■貯蓄が増えた理由、減った理由(3ページ目)
みんな本当に1,624万円も貯蓄をしているの?
我が家の貯蓄は世間の貯蓄と比べると・・・ |
金融広報中央委員会が発表した「家計の金融行動に関する世論調査(二人以上世帯調査)」によると、貯蓄をしている世帯の貯蓄平均額は1,624万円でした。
ただし、これはあくまで平均額です。一部の資産家の方の貯蓄額などによって、実態よりかなり多目の金額となっています。
このような平均額となってしまう仕組みを、イメージで表すと次のとおりです。
○Aさん 貯蓄額 100万円
○Bさん 貯蓄額 100万円
○Cさん 貯蓄額 100万円
○Dさん 貯蓄額 100万円
○Eさん 貯蓄額 5,000万円
上記5人の貯蓄合計額は5,400万円。5人で割ると平均貯蓄額は1,080万円(5,400万円÷5人)となってしまいます。
より実態に近い数値の見方としては、「中央値」というデータの取り方があります。これは貯蓄額が少ない世帯から高い世帯を順番にならべて、ちょうど真ん中の順位になる人の貯蓄額がいくらになるかを見るもので、より実態に近いとされています。イメージは次のとおりです。
○Aさん 貯蓄額 300万円
○Bさん 貯蓄額 500万円
○Cさん 貯蓄額 700万円
○Dさん 貯蓄額 900万円
○Eさん 貯蓄額 1,200万円
○Fさん 貯蓄額 2,000万円
○Gさん 貯蓄額 5,000万円
この例だと、7人中真ん中にいるDさんの貯蓄額900万円が中央値となります。今回の調査では、貯蓄をしている家計の平均貯蓄額は1,624万円でしたが、中央値は892万円でした。
みなさんの家計の貯蓄額が892万円以下なら、今回の調査による回答に対して、真ん中の人より少ないこととなり、892万円より多ければ真ん中の人より多いということになります。