つけるだけでは意味がない、家計簿の活用法
「キミが洋服で無駄遣いしているんじゃない?」「アナタだって、しょっちゅう飲みに行っているでしょ?」家計簿があれば、冷静な話し合いが可能! |
■夫も妻も相手が無駄遣いしていると思っている!?
●貯金ができない理由は何? 家計の無駄を把握する!
「なんだかお金が貯まらない」という、ある共働きのカップルにその原因を聞いてみると、お互いに自分は無駄遣いをしていないと言います。そして相手に対して「夫の飲み代が多い」とか、「妻はいつも洋服や化粧品を買っている」と言ったりします。けれども男性であれば多少の付き合いも必要ですし、女性の場合は、洋服や化粧品に結構なお金がかかります。そして、使っているというイメージだけで、相手を非難しがちです。
●お金が貯まらない原因は2人に……
そのカップルの家計簿をよくよく見てみると、2人で行く外食や、豪華な旅行に頻繁に行くことが原因でした。夫の飲み代や妻の洋服・化粧品代は、そういった支出に比べれば、ずっと少ない金額でした。
家計簿を2人で冷静になって見てみれば、相手に原因があるのではなく、自分たち2人に原因があることに気付くことができたはずです。
■他人の家計簿とのベンチマーク(比較)
家計簿をつけていて、自分たちが無駄遣いしているかどうか気になります。そこで、他人の家計と比較するときに参考になるのは、総務省で5年ごとに実施している「全国消費実態調査」です。この調査では、世帯年収別や子どもの人数別、共働き世帯など、さまざまな世帯形態ごとの毎月の家計の収支状況を全国平均で見ることができます。自分たちの世帯に近い統計を見つけて比較してみると良いでしょう。
注意しなければいけないのは、調査結果は、あくまでも全国の平均値であるということです。支出が平均より多い、少ないで一喜一憂するのではなく、あくまでも参考程度にするのが良いと思います。食費にお金をかける人、洋服にお金をかける人、旅行などの趣味にお金をかける人など、価値観は人それぞれです。
けれども、同じ世帯年収・世帯人数で、貯蓄額が平均よりも大幅に下回っている場合は注意が必要です。自分たち相応以上の生活をしている可能性があるからです。
■家計簿は、2人の未来のために
最後に家計簿は何のためにつけるのか考えてみましょう。家計簿をつけたからといって、すぐにお金が貯まるようになる訳ではありません。けれども、家計簿をつけることによって家計の収支状況を数字で客観的に把握することができるようになります。今までは、なんとなく「無駄遣いしているな」と感じていたものが、「何に無駄遣い」ということがわかるようになります。原因がわかれば対応することができるようになります。
また、相手の無駄遣いをお互いに感情的に非難していては、かえって2人の関係にひびが入ってしまいます。お互いの良いところ、悪いところを冷静になり認め合うことから、2人の協力体制が始まります。家計簿は、そのきっかけを作ることができます。
そして、家計簿は2人の幸せなライフプランを作る際の強力なツールになります。2人の家計の現状をしっかり見つめることから、2人の未来は切り開かれるのです!
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