指値はお断り
買主は条件をのむしかない…? |
思惑どおり、「満額」での購入申込みが入り、条件交渉へ。たまたま近隣に競合物件が少なかったことや、「まだまだ不動産は上がる」と様子見をしていた人に先駆けて売り抜けた形になったようです。
瑕疵担保責任だってお断り
不動産の売買は契約によって行います。もちろん一定のルールはあるものの、このケースのように、売り手が強気で、買手が「売ってもらう」ような状態の場合、どうしても条件交渉において売主有利になることも。Mさんのように「自分が売主」ならともかく「自分が買主」の場合は、要注意です。中でも注意したいのが、「売主の瑕疵担保責任を一切免責にする」というもの。瑕疵担保責任とは、引渡し後に給配水管の故障などが起きた場合に、売主が買主に対して負う損害賠償責任をいいます。この瑕疵担保責任を免責にすると、原則として売主に瑕疵担保責任の請求をすることはできません。
Mさんの場合、契約で瑕疵担保責任を免除することは可能だったのですが、「さすがにそこまでは…」と買主へ配慮し、3ヶ月の瑕疵担保責任の期間を契約で設定(ノーマルなパターン)。条件交渉も順調に進み、無事契約となりました。
中古マンションの市場は?
昨年あたりから「不動産バブル!?」といわれる時期が続いてきた首都圏の中古マンション市場ですが、ここにきて成約(売買が成すること)件数が減りはじめています。一方で、新規に売りに出される中古マンションは増加。今は在庫が膨らんでいる状態です。そうはいっても、売主サイドはまだまだ強気。今後、中古マンション市場は調整するでしょうか?「今が売り時、いったん調整が入り次の売り時はしばらく先に来る」と予測して自宅売却に踏み切ったMさんですが、「最近の中古マンションの動向を見ていると、私の読みは正しかったかもしれない」とおっしゃいます。「今後、多少上がり続けることはあったとしても、それはそれ。いいタイミングで売却を決断できたと思います」と、とても満足のご様子です。
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