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待ったなしのお葬式費用。全国平均 236万円(3ページ目)

ライフイベントの中で、必ず経験するのが「お葬式」。自分自身の葬儀への備えはもちろん、親や配偶者、親戚などの見送る側でのお葬式も遭遇するはずです、お葬式のマネー事情についてご紹介します。

福一 由紀

執筆者:福一 由紀

ファイナンシャルプランナー / 仕事・給与ガイド

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葬儀の費用は「参列者の人数」で決まる

ガイド:
お葬式にかかるお金の中で、大きく差が出るものは何でしょう?

市川さん:
葬儀の費用
葬儀の費用は、参列者の人数が一番影響する。イザという時のために、お金のことはもちろん、交遊関係なども整理しておきたい
一番大きく関るものは「参列者の人数」です。参列者が多くなれば、その人数に対応できるキャパシティの式場が必要ですし、その式場にあわせて祭壇も大きくなっていきます。そのうえ、用意する通夜振る舞いや会葬御礼品なども人数分必要です。

お知らせする範囲を狭めるなどして、参列者の人数を把握・コントロールすることが、そのまま葬儀費用をコントロールすることにつながります。

ガイド:
他には、祭壇飾りのランクで数十万円くらい変わったりしませんか?

市川さん:
一概にそうとも言えません。20万円くらいは変わると思いますが、規模に見合わない場合もありますので、安く済ませるというところまでは行かないと思います。 祭壇のランクよりも、低価格の設定を打ち出している葬儀社をインターネット等で探したほうが、かえって確実な方法です。


式場によっては30万円程度の差が

ガイド:
式場(斎場)の場所によって値段は違うものですか?

市川さん:
式場の場合は、運営母体で大きく使用料が変わります。安価に借りることができるのは、自治体で運営している「公営斎場」です。税金で運営されていますので、地域の住民であれば、5万円~10万円程度で利用できます。

ただ、公営斎場は通年で混み合っており、何日も先まで予約が埋まっている場合や、地域によっては公営斎場自体が無い場合があります。この場合は、民間会社が運営している「民営斎場」を利用します。民営斎場は20万円~40万円くらいの費用がかかります。

また、葬儀社が運営している「葬儀社自社斎場」は、斎場使用料が無料となっているところもありますが、その分の費用(使用料の他、運営や光熱費など)が、葬儀一式の祭壇費用などに隠されていることも多いため、葬儀総額の見積りを見てみないと本当にお得かどうかの判断はできません。

このように、斎場の利用料は運営母体によって大きく変わり、実費費用に影響しています。


支払いは現金で1週間以内!

ガイド:
それにしても、200万円って大きなお金でびっくりします。やはり、お葬式後に現金で支払うのでしょうか?

市川さん:
そういうケースが多いです。だいたい1週間以内に支払いを済ませるのが一般的です。まとまったお金が手元に無く、生命保険でなければ支払えない場合などは、 事前に葬儀社にその旨を伝えて、了解してくれた業者に依頼する必要があります。

故人の預貯金は、金融機関に死亡情報が入ったところで口座凍結されますので、多くのケースで相続人全員の判が入った相続の協議書が無ければ引き出せません。ですから、情報が入る前に、何はともあれ銀行に走るということも多くあります。

次のページでは、お葬式でのトラブル、市川さんからのアドバイスなどをお伺いしました。
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