石油・石炭製品、新聞・出版・印刷などの製造業は初任給平均が高水準
2002年の初任給を産業別に見てみましょう。上の表は、大学卒事務系の初任給になります。最高額は「石油・石炭製品」の23万9708円。平均の20万7585円よりも3万2000円、15.5%も高くなっています。事務系の大学院卒平均は22万5202円でした。かなりの高水準です。他にも「新聞・出版・印刷」が22万6886円と、平均より9%以上アップしています。製造業と非製造業の平均を見てみると、製造業のほうが非製造業より高くなっています。製造業のほうが平均より高い産業が多いのと、高額である産業が集まっているからですね。
金融・保険は初任給平均が低水準
次に、初任給が低い産業を見てみましょう。一番低かったのが「金融・保険」の20万889円。平均より約6700円、3.2%も低くなっています。一番高額であった「石油・石炭製品」と比べると、3万8000円の差です。「電気・ガス」や「土木建築」も初任給が低くなっています。いずれも非製造業で平均より2~3%低くなっています。金額にしたら数千円の差ですが、毎月のことですのでばかにはできませんよね。
入社後の上昇は金融・保険がトップ
初任給の次に気になるのが、入社後の賃金。以前の記事「給与年収ランキング」で紹介したように、業種によって給与の上昇率はかなり違ってきます。業種別の平均年収を見てみると、一番年収が高い業種が「電気・ガス・熱供給・水道業」でした。そして「金融・保険」が2位に入っています。初任給では最下位争いをしていた2業種が、平均年収ではトップ2となっているのは興味深いところです。
このように、時間を追って見てみると、初任給は低くても、その後の給与の上昇が見込める業種もあります。初任給ばかりを気にしていてはいけないということですね。その後の年収の上昇なども見越して、就職活動を行いたいものです。