働くつもりはあるけれど、働けない人、働けない事もある。 |
働き始めたミセス達
毎年2月には、新年度の保育園の入園者が決まります。ガイドの子どもが通う保育園では、2人目3人目を出産した産休中の母親達が、まるで「お受験」の合格通知を待っているかのように、(あるいはそれ以上に)ドキドキしながら、内定の知らせを待っていました。
それもそのはず。東京都杉並区は、保育園の入園希望者が例年の3割増し、定員の1.6倍だったのです。板橋区も2割増、横浜市でも3割増と、首都圏では5年ぶりに待機児童数が増え、保育園は狭き門になりました。
これは、不況で家計を助けようと働き始めた人が増えたからだといわれています。「いざという時」に働けた人達が大勢いた事になります。
いざとなったら働きます!
FPの個人相談の場で「いざとなったら働きます」というセリフがよく出て来るのは、こんなシーンです。
■マイホーム購入
住宅ローンを決める時に、真っ先に考えるのは毎月の返済額です。賃貸の家賃と変わらないし・・・。ここで、奥様から先程のセリフの登場です。
「大丈夫、私がいざとなったら働きますから」
■夫が万一の時の保険
一家の大黒柱に、もしもの事があれば残された家族は、遺族年金と貯金、そして毎月の生活費に足りない場合は、その部分を保険金で補います。妻が働いていれば、毎月の生活費の足しになるので、保険金額を下げる事ができます。
ここで、またまた、奥様から先程のセリフの登場です。
「大丈夫、私がいざとなったら働きますから」
いざとなったら働ける?
そこで、保育園に駆け込んだ母親達のように、奥様が「働ける人」なのか「働けない」人なのか、住宅ローンや、保険を決める前に私はいつもこんなお話をしています。
「今、働かないのはどうしてですか?」
「今、別の仕事を探さないのはどうしてですか?」
多くの相談者が、いざとなったらどこからがすごいパワーが湧き出て来て自分が別人のようになりふり構わず働けるという、イメージをしています。世間には、一念発起して主婦が会社を設立して大成功!のようなピンチをチャンスに変える成功話が溢れているからだと思います。
この話を聞いた後、相談者の反応は?