『不妊治療』ガイド池上さんは、不妊治療のすべてを知り尽くした人。全国の専門クリニックにも詳しく、専門家の立場で優しく最新情報を発信しています。 |
私も不妊治療卒業生です
――私は、結婚10年目40歳を目前に初めて妊娠し出産したんですが、池上さんの『不妊治療』サイト、すごくよく見ていました。夜な夜なサイトを見て、個人的に「不妊で悩んでます」って何度メールを書こうと思った事か!
池上「そうだったんですか。でも無事に出産されて、よかったですね。『不妊治療』サイトを作った頃は、治療をしている人のホームページはたくさんあっても、専門家のサイトがあまりありませんでした。当時、世界シェア60%の不妊治療薬の会社にいたので、クリニックの先生達の事もよく知っているし、お役に立てるかなと思って」
――そもそも、自分が不妊なのか、不妊だとすればどこに行くのか分からないし、治療って何をするのか、全部調べさせていただきました。
池上「厚生労働省の、不妊で悩んでいる人は全国で46万人というデータがありますが、本当は100万人くらいいると思っています。みんなすぐには専門クリニックや、大学病院の不妊外来に行く訳ではなく、悩んで、まず近所の産婦人科に相談する。でも、これは診療科が違います」
――私も最初は、わざわざ相談に行くのも恥ずかしいので、子宮がん検診の時に「欲しいけど出来ないんですよね~」なんて、近所の産婦人科で言いました。漢方薬を処方されて、とくにアドバイスは無し!
池上「まだ高度生殖医療の歴史は浅くて、30年くらいです。お医者さんになる時に、大学で勉強しますが、研究室がないと学べない。だから、産婦人科の先生でも、不妊治療を学んでいない先生もいますし、そもそも、産科と不妊治療は全く違いますから」
――そういえば、おじいちゃん先生だったわ。
池上「その後は、すぐ治療したんですか?」
――また、別の近所の産婦人科で、子宮がん検診の時に「欲しいんですけどね~」と・・・。
池上「1年後ですか?!」
――そうです・・・。もしかしたら、出来るかも!って毎月思うんですよね。そしたら1年経っちゃった。でも、そこの先生がとてもいい先生で、不妊治療はうちでは出来ないからいい先生を紹介するって。
池上「やっと不妊治療の専門クリニックに行ったんですね」
――やっと行きました。ここから先のお話は、いつか池上さんのサイトで詳しくお話しますね。自分が不妊治療をして思った事は、お金がかかるし、なんだか辛くて不安で、夫婦で治療していても孤独で・・・。こんな超楽天家の私でも、泣きました。
池上「不妊治療をしている人ってみんなまじめ。だから自分を責めるんですね。頭で考えると、よけい妊娠しづらくなります。クリニックで基本的な検査をして、タイミング法で妊娠する人も結構多いんです」
――ほんのちょっとしたアドバイスがあれば、妊娠する人も多いんですね。
■アドバイス
欲しい!と思ったら、不妊外来のある病院または専門クリニックへ。
<治療費の目安>
・初期検査費用2~3万円
・タイミング法1万円
次のページでは、不妊治療を続けると家一件分!と言われる治療費に迫ります。