為替の動きが気になる今日この頃 |
円安で輸入物が高くなる
毎年11月になると盛り上がるのがボジョレーヌーボーですよね。今年は飲みましたか?毎年、「今年のボジョレーは例年に比べてデキがいい」「味は例年に比べて軽い」など、にわかワインファンが通ぶる光景が見られますが、そんな中、今年のボジョレーは実は例年に比べるとちょっと高かったことに気づきましたでしょうか?それは為替の影響、円安が理由なんです。
円とユーロの両替レートは、過去5年間で1ユーロ115円程度だったものが、今では1ユーロ160円程度まで円安になっています。たとえば、フランスでボジョレーの値段が毎年20ユーロだった場合、5年前ならそれを日本円に換算すると20ユーロx115円=2,300円です。それが今年は20ユーロx160円=3,200円となるのです。フランスで値上げをしているわけでもないのに、円安の影響で日本円に換算するとなんと40%も値上がりしているのと同じ影響を受けるのです。
このボジョレーは海外からの輸入品です。つまり、輸入品の値段は円安になると上がってしまうのです。
円高、円安とはどういう状況?
おさらいもかねて、「円高のときに輸入製品を買うのはお得?」、「円安のときに海外旅行に行くのはお得?」というクイズをしてみましょう。いかがでしょうか?
クイズに対する答えですが、ボジョレーの例で見たように円安のときは輸入品の値段が上がります。ということは、逆に円高のときは輸入製品の値段は下がりますので、お得です。そして、円安のときに海外旅行に行くことは、ボジョレーをフランスで買うのと同じ行為ですので、これは損ですよね。そういえば、ヨーロッパのブランド商品も今年値上げをしたな、ということに気づく方もいらっしゃると思います。また、女性にはあまり関係ないかもしれませんが、男性にとってはBMWやベンツなどドイツからの輸入車の値段が円安によって引き上げられました。
円安とは、海外で円の価値が下がっていると思っていただければと思います。その分、海外旅行や輸入商品の購入では損をすることになります。円安の影響で、ロンドンの地下鉄が初乗り1,000円もするなんてニュースも流れていましたよね。
為替の表示は1ドルあたり120円、1ユーロ当たり160円のように表現することが一般的です。かつては1ユーロ100円程度の時代もありました。それが今では160円ですので、ユーロに対しては大幅な円安になっています。たとえば缶ジュースが1ユーロで売っていた場合、かつての日本人にとってそれは100円で買うことを意味しましたが、今では160円で買うことになってしまうのです。円が安くなった分、物の値段は相対的に上がるのです。
ドルでも同じです。1ドルが130円、140円となっていくと円安であり、1ドルが110円、100円に振れて行くと円高となります。数字が上がっていくことが円高と思ってしまいますが、逆です。数字が上がると円安なのです。
為替は資産形成にどんな影響があるのでしょうか?