単元未満株のメリットは取引回数
単元未満株は、少額で投資を始めたい人だけでなく、これまで単元株で投資をしてきた人にもメリットがあります。具体的には、株式分割で生じてしまった端株を単元未満株で売ったり、買い増して単元株にすることができるからです。私も株式分割で生じた端株を持っていたので、単元未満株で売買した経験があります。
さらに、ミニ株では、前日の一定の時間帯に注文を取りまとめて翌日前場1回だけの取引になります。しかし、単元未満株は、一日に2回取引することができます。
市場が終わってからその日の夜(証券会社によって決められた時間。21時頃)までに翌日前場の注文を、そして、それ以降から翌日の朝(証券会社によって決められた時間。10時頃)までに当日後場の注文を出すことができます。
株式市場は日々、いつ何時大きく変動するかはわかりません。一日2回取引できれば、株を買ったらその日のうちに売るデイトレードが可能になり、相場の変動にも臨機応変に対応することが可能になります。取引回数は少ないよりも多い方がよいと言えるでしょう。
単元未満株のデメリットは価格の制約
とは言え、株取引は通常、市場が開いている時はいつでも取引できます。一方、単元未満株は取引できる時間に制限があり、株式市場が開いている間ずっと取引できるわけではない点はデメリットと言えます。さらに、単元未満株では、あらかじめ取引できる価格が、東証、大証の銘柄であれば、前場もしくは後場の始値、JASDAQ銘柄であれば後場の終値と決められています。そのため、自分が考えていた価格とはまったく違う価格で約定してしまう場合も想定されます。
儲けに占める手数料の割合
現在、通常の株取引にかかる売買手数料はずいぶん安くなりました。手数料コースによっては、一取引100円前後の手数料で取引できるようになっています。
一方、単元未満株は現在、約定金額の0.525%程度、50円程度の売買手数料で取引できるようになっています。
100円、50円という手数料の金額だけを見ると、50円の方が安いと言えます。しかし、5万円の儲けに対しての100円と、500円の儲けに対しての50円では、儲けに占める割合は大きく異なります。
少額投資では、儲けに占める手数料の割合がどうしても大きくなってしまいます。少ない金額だからと、リスクを分散するために何回かに分けて買ったり、たくさんの銘柄を買えば、それだけ手数料がかさむことになります。手数料を考える時には、儲けに対してどの程度の割合を占めるかを考えることが大切になるでしょう。
私は4年前、たくさんのお金で株に投資するのが不安だったので、少額で投資できるミニ株から株を始めました。それでも買った銘柄の株価がどうなるのか、非常に気になったものです。株をこれからやってみようというのであれば、「元本が減るのはイヤだな」などと思う方が当たり前です。投資する金額が少なければ、それだけ損した場合の金額も少なくなります。ですから、ミニ株よりもさらに少ない金額で株に投資することができる単元未満株は、これから株を始める人たちにはオススメだと思います。