公的保険(社会保険)の種類をすべて答えられますか? |
「保険に入っていますか?」と聞かれたら、ほとんどの方は民間の保険を頭に浮かべるでしょう。しかし、その前に私たちは、強制的(自動的)に加入している公的保険があることを忘れてはいけません。サラリーマンの場合、お給料から自動的に引き落とされてしまっているのでついつい忘れがちですが……。まずは、公的保険(社会保険)にはどんなものがあるのか整理してみましょう。
基本は公的保険(社会保険)
保険には、国が直接運営する公的保険と、民間の生命保険会社や損害保険会社が行っている私的保険とがあります。公的保険は、強制加入で、国が国民の健全な生活を守るために、ケガや病気・死亡・障害・失業・老齢などの場合、最低限の保障をすることを目的にしています。保険料は、所得に応じて決まり(または一定)、勝手に解約することもできません。一方、私的保険は、自らの選択で、いつでも入りたいときに(任意に)利用する保険です。公的保険(社会保険)には、大きく分けて「年金保険」「医療保険」「介護保険」「労働保険」があります。
「年金保険」……老後の生活費のためには老齢年金が、障害者になった場合には障害年金が、生計の担い手である夫が死亡したときには遺族の生活を支える遺族年金が支払われます。
「医療保険」……ケガや病気による療養、休業、出産、死亡埋葬のときなどに給付されます。
「介護保険」……老衰、ケガ、病気などで寝たきりや痴呆状態になったときに、介護サービスを受けることができます。
「労働保険」……労災保険(労働者災害補償保険)と雇用保険(失業保険)があります。労災保険からは、仕事中や通勤途中、あるいは仕事が原因で起こったケガや病気、障害、死亡に対して給付されます。雇用保険は、労働者が失業したときなどに必要な給付を行い、その生活の安定を図るとともに、求職活動を支援・援助したり、労働者の能力向上のための教育訓練を行っています。
まずは、公的保険でどこまでのリスクに備えられるかを知っておくことが大切です。しかし、100人いれば、100パターンあると言ってよいほど、公的保険から受ける保障は人それぞれ。1人あたりいくらまでというのが決まっていれば簡単なのですが、年金保険も医療保険にしても、さらに細かく分かれていて、その人の家族構成だったり、仕事、収入によっても金額が違うのです。
実際は、自分で計算するには少し面倒だと思いますので、FPや社会保険労務士に相談されるのがよいでしょう。
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