何を保護してくれるの? その2
私の保険どうなるの? |
加入している生命保険会社が破綻して、保険契約を継続することができなかった場合、その人(家庭)に何が起こるでしょう?
保険契約が継続できなかった場合、「他の保険会社に入り直そう!」と普通は考えるでしょう。しかし、年齢や健康状態によっては、それまでと同様の条件で、他の生命保険会社と新たに保険契約を締結することが困難になることが予想されます。そうなると、その人のライフプラン、特に病気や死亡のリスク管理に大きな影響が出ると言えます。つまり、経済的な部分で大きな軌道修正が必要になってしまうのです。
例えば、子供が生まれたばかりの家庭で、一番高額な保障が必要な時期にもかかわらず、保障が無くなってしまう、保険にも入れない!というような最悪なケースも考えられます。そうなれば、リスクに対する対処法も大きく変更せざるを得なくなってしまい、その人の生活が大きく変わるかも知れません。
そこで、「生命保険契約者保護機構」は、破綻した保険会社の契約を継続させるために、その契約を引き継ぐ「救済保険会社」に資金援助を行います。万が一、「救済保険会社」が現われなかった場合でも、「生命保険契約者保護機構」の子会社として設立される「承継保険会社」に承継させるか、もしくは「生命保険契約者保護機構」が自ら引き受けるようにしています。
最低限知っておきたいこと
契約が新しい保険会社に引き継がれる場合、保険契約を継続させる契約条件の算定基礎となっている基礎率(予定利率)が見直される可能性があります。それは、予定利率が契約当初の高い利率を維持できなくなったために破綻した会社がほとんどなので、引き継ぐ保険会社の経営の負担にならないように、高い利率が引き下げられるからです。その結果、従来より保険料が上がったり、保険金額が削減される可能性もあります。この点は注意しておきましょう。
このように、保険会社が破綻しても一定の保護はありますが、従来と同じ契約を続けることは難しいと思っておいた方がよいでしょう。現在の景気回復をうけて生命保険会社の経営状態は改善され、破綻が相次いだ危機的状況は去ったと言えますが、生命保険がライフプランにおいて大きな役割を果たしている状況を考えると、保険会社選びにも慎重さが必要です。「ソルベンシーマージン比率」や「格付け」をしっかりチェックして選びましょう。
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