試算を見て気付くのが、かんぽの商品は「疾病傷害入院特約」の保険料が高額であること。
これは掛け捨てではないからです。
おおまかな死亡時の特約還付金の例は図表の下の部分に参考例を載せています。
支払い額は特約保険金額を上限としています。死亡時以前、入院等で特約保険金の給付を受けている場合で特約保険金と特約還付金の合計額が特約保険金額を上回る時、その特約保険金額から受け取った特約保険金を差し引いた金額を限度として、受け取れる金額が計算されます。
似た単語が並ぶとわかり難いですね。
具体的にいうと、事例1の男性が60歳時点までに入院で300日分450万円給付を受けている場合、還付金は1000万円から450万円を差し引いた550万円。事前に提示されている数字約714万円(79万円と635万円)ではないということですね。
民間生保と違って、かんぽの「疾病傷害入院特約」は、最高1入院120日ですが、通算限度日額の設定がない商品です。
入院保険金、手術給付金、通院療養給付金の給付額合計は、最高、特約の保険金額になっています。残念ながら、一生涯何日でも保障してもらえる商品ではありません。
各社で表示が異なっているので注意したい部分です。
プランニングに使える商品
民間生保のように定期部分だけ解約というのはできません。基本契約(主契約)自体が定期保険が組み込まれた終身保険だからです。
見直しで「ながいきくんばらんす型」が使えるかどうかはケースバイケースでしょう。
今回発売のシンプルな定期保険特約付き終身保険を見て、若い時期に終身の入院給付金日額と終身保険を確保するのには良いのではないかと思いました。
保険料照会データ
事例2
【ながいきくん(ばらんす型 5倍)】
<65歳払込済5倍型終身保険>
死亡保険金500万円 払込満了後100万円
事例2図表
保険金額 | 30歳男性 | 30歳女性 | |
基本保障 | 500万円 | 3,900円 | 3,000円 |
倍額保障 | 100万円 | ||
災害特約 | 500万円 | 1,050円 | 600円 |
疾病傷害 入院特約※ | 500万円 | 8,950円 | 8,000円 |
合計保険料 | (月) | 13,900円 | 11,600円 |
※ 疾病傷害入院特約日額 加入後1年以内なら入院保険金2,500円、
加入後2年経過前の場合5,000円、加入後2年経過後7,500円
他、手術保険金、通院療養給付金がある。