自分で年金を用意できる個人年金保険

どうやって老後の生活資金をつくろう?
少子高齢化により超高齢化社会に突入しつつある現在の日本。現行の公的年金制度では、10年後、20年後の未来を誰もが悲観的に考えざるを得ない状況にあります。働く世代が高齢者を支える仕組みは、限界を迎えています。

同様に、企業も退職金制度の見直しを迫られてきました。先見の明がある企業の多くは制度改革を行っています。しかし、それはあくまで企業を守ることを中心と考えたものです。何とか制度を維持できたとしても、公的年金をあてにして、何の準備もしないで老後を迎えるのはかなり危険です。

そんな定年退職後の資金作りの1つとして思い浮かぶのが、民間保険会社の「個人年金保険」です。今回は、個人年金保険について理解を深めていきましょう。

個人年金保険は金融商品の一種

個人年金保険とは、民間の保険会社が販売している金融商品の1つ。保険という名称がついていますが、預けたお金の分が保険金額となり、保障と呼べるものではありません。死亡時に死亡解約金ではなく、死亡保険金として保険金受取人に支払われます。

貯蓄効果そのものは銀行の普通預金と同じ程度か、若干有利な商品もあります。被保険者(加入者)が亡くなった場合に預金を引き出すのか、死亡保険金として受け取るかの違いとなります(相続時に生命保険金には非課税枠があります。これがポイントにはなるのですが)。

死亡保障と呼べる保障はないので、加入時に病気かどうかを問うような告知はありません。職業についての質問、すなわち職業告知のみとなります。

毎月もしくは毎年コツコツと積み立てていくタイプと、一度に預けてしまい、それを数年後等に年金(分割して)として受け取るタイプがあります。

例えば、40歳のときに保険料300万円を一括で支払い、60歳から毎年30万円を10年間で受け取るといったイメージです(この例に関しては金利を考慮していません。実際は同じ年金を受け取るため商品によって、保険料のほうが安く済む場合があります)。

個人年金保険には「定額型」と「変額型」がある

個人年金には2つのタイプに分けられます。一般的に「個人年金保険」と呼ばれているものは、加入時に“受け取る年金”が確定している「定額型」です。

「定額型」は、お金が目減りするリスクがないので、日本人には好まれるようです。また、年末調整や確定申告で税金がもどってくる「生命保険料控除」のうち、この定額型の多くが「個人年金保険料控除」の対象となります。

もう1つのタイプは、加入時から運用が始まり、年金を受け取るまでにお金を増やしていくことを目的とした「投資型年金」または「変額年金」(2013年現在ではあまり聞かなくなりましたが……)。

前述の定額型が、保険会社が支払う金額を約束する、すなわち運用リスクや責任を保険会社が負う確定給付商品と異なり、こちらのタイプは、預けているお金を自分の指図で運用することを目的としています。

ただし、運用の苦手な、もしくは嫌いな日本人が多いのも事実です。対策として金融機関は、投資したお金=投資元本が目減りしない元本確保型を多く取り扱い、より多くの人に購入してもらうべくこれらの商品を販売してきました。

定額型の場合は、受け取る年金額が決まっていますが、投資型年金で受け取る年金額は運用にかかる手数料等が差し引かれ、元本確保型といっても元本割れしている可能性があるので、加入時にしっかり確認しましょう。

定額型は、ほとんど増えませんが、投資型のタイプは元本確保型以外は減ってしまうリスクがある一方、増える可能性もあります。

定額型の個人年金保険は、大きな運用による利益を狙っていないので、毎月少しずつ積み立てるタイプの保険が一般的です。

反対に変額型は、まとまったお金がないと運用できないため、50万円以上、100万円以上といったお金をまずは一括で支払うタイプが一般的です(これだけ預けてしまえば、追加投資といって毎月少しずつ積み立てていくこともできる商品もあります)。こうした背景から、退職金というまとまったお金を手にした世代が、多くの銀行の的になったわけです。

個人年金保険は、どんな人に向いている?>>>