生命保険/生命保険とは:主な種類と特徴

学資保険のメリット、デメリット(2ページ目)

我が子が納得のいく教育を受けるための資金は早めに準備にとりかかり、教育ローンのお世話にならずに済むようにしたいものです。その手段のひとつ、学資保険にフォーカスしてみましょう!

長島 良介

執筆者:長島 良介

生命保険ガイド

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理由2:インフレ(物価上昇)に弱い

学資保険は定額型の保険です。契約時に受け取る満期保険金が約束されています。十数年後に受け取る満期保険金に運用による目減りのリスクも増える可能性もまったく無い保険です。したがって、物価の変動の影響は受けません。

多くのファイナンシャルプランナーの方は近い将来インフレ(物価上昇)が起こると予測しています。何年も前からインフレが起こるという予言をしていますが、ご存知の通りデフレが進行している現実があります。定額型の学資保険は、物価があがってしまうとその価値は下がってしまいます。将来受け取る学資金は、元本は確保されているかのように見えるのですが、実際は目減りしてしまう。そんな風に分析しているのです。

しかし、インフレが起こることなく、デフレが続けばどうでしょう。全く反対に受け取る学資金の価値が高くなるわけです。インフレかデフレか。これは誰にも確かなことはわからないのです。

保険を含め将来への資産作りを考えたときとても大きな問題です。誰かに答えを求めたい気持ちはわかりますが、ここだけは自分で勉強して他人の予測に振り回されず、自分で考えるしかありません。

ちなみに、ガイド長島は向こう2、30年はデフレが続くと考えています。今の世界情勢と過去インフレだった世界情勢は全く異なっています。一定の周期でデフレとインフレの波が来るといった経験則に基づいた分析は何の役にも立たないと考えます。

低解約型の長期の生命保険を活用する

学資保険の他に、長期(終身、長期定期保険)も学資保険として活用されています。終身保険の記事でも書きましたが、低解約型の長期保険は払込期間満了後に解約返戻金が支払った保険料を上回ります。

また、契約時に、何年後に解約すればいくらの解約返戻金が得られるかがわかるために、払込期間(低解約期間)と解約時期を調整することで学資保険として活用できます。

また、父親か母親を被保険者(保険の目的となる人)に設定すれば、万一の時も死亡保険金が遺族に入るために、学資保険と同様、それ以上の保障がついてきてなおかつリターンも学資保険より多いものもあります。学資保険と併せて検討されることをお勧めします。

とにかく1日でも早く積立を実践しましょう

自分で勉強して、有利な投資信託を探し当てたり、複数の債券や株で資産運用をするのであれば学資保険なんてやめたほうが良いでしょう。学資保険や保険を使った資産形成は、良くても年利1%前後です。ご自分で運用すれば、2%や3%も夢ではないかもしれません(半分以下になることも現実として起こりますが)。

もし、これができれば半分の金額の積み立てで同じリターン(満期金に当たるお金)が得られるのです。

しかし、多くの方がご相談に来られますが、積極的にお金を殖やしていきたい、もっと勉強したいから教えて欲しい。そういう人は残念ながらほとんどいませんでした。

ほとんどの方が必要とはわかっていても行動に移せない。この不況下では貯蓄することすら難しいのが現実です。しかし、そうもいっていられません。お子さんは1日1日大きくなっていきます。

大切なのはすぐに行動することです。学資保険であれ、投資信託であれ、定期預金であれ、とにかく1日でも早くはじめることが数年後教育ローンのお世話になるかどうかに掛かっています。

行動に移すことを目的とした場合、決して学資保険、保険を使った準備は悪い選択ではありません。解約が手間であったり、銀行引き落としであるために、半ば強制的に継続でき、ほとんどの人が満期を迎えます。貯めることができるのです。

貯めることがなかなかできない人には向いている方法です。学資保険とはそういう性質の貯蓄なのです。
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