相続・相続税/相続・相続税関連情報

生前の準備で相続のトラブルを避けよう(2ページ目)

自分が天国に行った後に、一番つらいのは、残してきた子供たちが互いに争っている場合ではないでしょうか? 相続のときに子供たちが争わないように親の準備とは何か?

執筆者:天野 隆

  • Comment Page Icon

立場に応じた相続財産を遺す

打合せ
兄弟が争わない相続を遺せたら
「兄弟姉妹が争わない相続を遺せたら…これが理想ですね」と言われた人の言葉が耳に残っています。相続のときに妻や子供たちが争わないように、生前から準備をするにはどうしたら良いのでしょうか?

生前から一人ひとりに愛情を注ぎ、親として子供たちが争うような火ダネをつくらない配慮が重要となります。そこで全員に同じものでなくてもいいので、「その立場に応じたプラスに作用するもの」を遺すと良いでしょう。こうしておくとトラブルが起きにくいのです。

配慮の対象となる相続財産にはどんなものか下記にまとめました。誰に何を相続させるのがいいのかじっくり考えましょう。

■プラスに作用するもの(目に見えるもの)
土地・建物、借地権・貸宅地、現金・預貯金・有価証券(小切手・株券・国債・社債ほか)、生命保険金・退職手当金・生命保険契約に関する権利、貸付金・売掛金、特許権・著作権、貴金属・宝石・自転車・家具、ゴルフ会員権、書画・骨董、自社株など

■プラスに作用するもの(目に見えないもの)
後姿、生き方、信条、教え、配慮など

■マイナスに作用するもの(目に見えるもの)
借入金・買掛金、未払の所得税・固定資産税・住民税等の公租公課、預かり敷金・保証金、未払の医療費など

■マイナスに作用するもの(目に見えないもの)
しがらみ、無関心など

親として、子供の関心事は何か? 遺したら喜ぶか? を遺すと揉め事が広がるか? そんな点から見るとはっきりしてくることがあるようです。

実務では相続対策の時に、私達専門家が確認することになります。その結果、相続でもめる可能性が低くなります。

最後に

私は、日々相続のお手伝いをしています。遺産分割協議が終わると、相続人全員と仏壇にお線香を上げることにしています。あるときこんなことがありました。

大もめにもめた遺産分割協議がようやくまとまり、子供たち全員でお線香を上げました。私も力を入れた遺産分割でしたので、その報告をしました。

その時です。遺影がガタッと動いたのです。もちろん偶然のことかもしれません。ただ天国のお父様が喜んで何かサインをくれたのではと思えたのは私だけでは無かったようです。

関連リンク
遺言の効力、上手な書き方[All About 相続・相続税]
賢い相続税対策のノウハウ[All About 相続・相続税]
贈与税、相続時精算課税とは?[All About 相続・相続税]
相続・相続税Q&A、無料相談[All About 相続・相続税]
【編集部からのお知らせ】
・「家計」について、アンケート(2024/4/30まで)を実施中です!

※抽選で30名にAmazonギフト券1000円分プレゼント
※謝礼付きの限定アンケートやモニター企画に参加が可能になります
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます