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サイシャット族の、2年に一度のお祭を見よう 賽夏族のパスタアイ祭見学記(2ページ目)

台湾に住む先住民族の賽夏(サイシャット)族。2年に1度開かれる祭「巴斯達隘(パスタアイ)」を見てきました。あまり紹介されない先住民のこと、この機会に触れてみてください。

執筆者:阿多 静香

 
巴斯達隘(パスタアイ)の様子

お祭の巴斯達隘(パスタアイ)は4日間開催されます。
1日目:3つの神様をお迎えする(膝をまげて、行進するように手足を自然に動かす踊り)
2日目:霊(神々)を達隘村に移す
3日目:霊(神々)の歌を歌い始める(霊たちと一緒に歌ったり踊ったことをわすれないようにするために)
4日目:霊(神々)を東の方向にお送りする
という日程で、夜を撤して踊って歌います。

お祭は賽夏族最大の行事で、楽しく時を過ごす意味と懺悔の意味があるため、多くの禁止事項があります。
・祭の期間中、家族や親族、知人、他人と諍いをしてはならない
・つきおわった餅を丸める場所に賽夏族以外は入れない
・一般の人は「神鞭」に触れてはならない
・祭に参加する時は魔除けの草を巻くこと
・踊りの最中、無駄口をきいてはいけない
・今回の祭が終わったら祭のことを覚えていてはいけない(歌詞や踊り、思い出などすべてを忘却しないとならない)
などなどです。
 

祭は村の広場で行われ、輪になったりしながら歌に合わせて踊ります。踊る人の外側には、鈴付きのベスト(ガパンガサン)を着た人たちがシャンシャンと音をたてており、よその霊が入り込まないようにしています。

また、神鞭を打ち、大きな音がした時に安泰を祈る儀式があったり、輪全体が突然ジャンプし始めて輪を小さくしていったり、独身男性の体力テストの儀式があったりして、終焉は見学者にも米の酒や餅が振る舞われました。

今年の祭も終わり。初日に陳水扁総統も表敬参列した今年のパスタアイ。次回は2004年です。10年に1回の大祭は2006年。もしも機会があれば訪れてみてはいかがでしょうか。

アクセス:台北から國光客運バス(片道大人130元:所要時間約1
時間半)で「竹南」下車→苗栗汽車客運バス(片道大人65元所要時間約1時間)に乗り換えて「南庄」下車、苗栗汽車客運の送迎バス(片道大人50元:所要時間約20分)に乗り換えて終点の「向天湖」下車(2002年11月現在の情報)

※新竹縣五峰郷のお祭会場へは車がないと行けないので今回は紹介いたしません。ご了承ください。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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