オーストラリア/タスマニア・南オーストラリア

イルカが人に会いに来る岬 モンキーマイア(2ページ目)

60年代から続く野生イルカと人とのコミュニケーション。今でも変わらずに毎朝イルカがやってくるモンキーマイアは日本の春からが一番いい季節!世界遺産のシャーク湾へ愛くるしい野生動物達に会いに行きませんか?

執筆者:平野 美紀

モンキーマイアまでの道のり

途中には「野生動物に注意!」のサインが…
ガイド・平野はイルカ達に会いたいがために、パースからレンタカーで陸路モンキーマイアへ向かいました。

飛行機ならばひとっ飛び!ではあるのですが、それではつまらない…というわけで、途中で1泊し、あちらこちらに寄り道しながら約30時間の道のり。そのままストレートに目指した場合のドライブ時間を割り出すと、約11時間程度といったところです。

ギラギラと照り付ける太陽の下、国道1号線=ノース・ウェスト・コースタル・ハイウェイを北へ向かって走り続け、ようやく見えてきたのがパースから約700kmのところにポツンと建つオーバーランダー・ロードハウス。この分岐点から右へ入った海側が、世界遺産シャーク・ベイ エリアです。目指すモンキーマイアまでは、あと約150km。

日暮れちょっと前にモンキーマイア・リゾートに到着!イルカとのセッションは翌朝です。


野生イルカと人間のコミュニケーション

午前8時。天候は快晴、波も穏やか。イルカ・フィーディング(餌やり)を見ようと宿泊客らが繰り出し、パースなどからのツアー客も加わって、ビーチには約100人ほどの人が集まりました。レンジャーが早朝から監視していますが、イルカがやってくる気配はまだありません。

海の彼方から泳いでやってくるイルカ達

午前9時。まだイルカがやってくる気配はなく、そろそろ待つのに飽きたのかポツリポツリと帰る人も出始めました。それでもまだ大勢の人たちが、イルカとのご対面を心待ちにしています。9時半をまわり、ツアー・クルーズの出発時間になったため、渋々船に乗り込む人も…。

午前10時になっても、イルカがやってくる気配はありません。イルカを待ち始めてから彼是もう2時間。諦めた人たちが各自の部屋へと戻り始めました。とうとう10時半をまわり、私も次の取材地へと向かわなければならない関係上、もう帰る支度をしなければなりません。

こんな日もあるのだな…と、仕方なく海を眺めながら部屋へと戻り始めたその時、遠くのほうに小さな背ビレらしきものが見えたのです!慌ててまだ待っている人たちがいるビーチへと戻ると、レンジャーもその様子を確認したようで「イルカがこちらへ向かっているため、皆海に入って待つように」というアナウンスが流れました。

すぐそこまでやってきた野性のイルカ

イルカはすぐ足元までやってくる!

大人の膝下くらいまで水に浸かる浅瀬に、人間が一列に並んでいるビーチへとやってきたイルカは、この日4頭。イルカ達は恐れる様子もなく、どんどん近寄ってきます。私達が並ぶ、足元すれすれまでやってきて、キリキリと何かを話しているかのように甲高い音を立てるイルカ達。

まるで「遊ぼうよ!」とでも言っているかのように、顔を半分出したり、前ヒレを動かしながら、人間達の前をゆっくり泳いでいくのです。なんだかとても不思議な光景…でした。

 

世界遺産エリアならではの貴重な動物や自然がいっぱい!

モンキーマイア周辺は、イルカだけではなく、湾内は人魚伝説のモデルになったと言われるジュゴンの生息域でもあります。そして陸上には、絶滅の危機に瀕している希少な有袋類ビルビーも生息しているなど、このあたりのエリアは世界遺産であると共に、珍しい動物達が多く棲むパラダイスなのです。

珍獣「ビルビーに注意!」の道路サイン

パースから日帰りツアーもありますが、こんな具合に他にも見どころがたっぷりありますので、是非とも1泊はしたいところ。そこで、モンキーマイア唯一の宿『 モンキーマイア・ドルフィン・リゾート 』とモンキーマイアへの行き方について、こちらで詳しくご紹介いたします!

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モンキーマイア・ドルフィン・リゾート
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オーストラリアの世界遺産
シャーク・ベイ by 西オーストラリア州政府観光局
モンキーマイア・ドルフィン・リゾート(英語)
モンキーマイア・ドルフィン・リサーチ協会(英語)

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