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インターネットが促した新聞の未来とは?(2ページ目)

Yahoo!ニュースなどに押され、新聞、新聞社サイトの人気が落ちています。今後、新聞(新聞社サイト)はどう変わっていくのでしょうか?人気回復の鍵とは?

水上 浩一

執筆者:水上 浩一

インターネットサービスガイド

新聞で動画が見れる?

前ページで新聞社サイトの現状について書いてきましたが、それでは新聞自体はどう変化していくのでしょう?実は今年末から来年にかけて欧米で新たな試みが行われようとしています。

欧米でも日本同様、インターネットのニュースサイトに押され、サイトは勿論、新聞自体の売上も落ちているようです。そしてその人気回復策として欧米の大手出版・新聞社が「電子ペーパー」を使った新聞の発行に本格的に乗り出すというニュースがありました。電子ペーパーは、紙のように薄く軽量で、折り曲げたり丸めたりと柔軟性に富み、動画も表示できるそうで、新聞の新たな形態として来年にも簡易版をスタートさせるということです。果たして新聞の人気回復の切り札となるのでしょうか?また、もし日本にも同様のサービスが登場した場合はどうでしょう?

電子ペーパーの問題点とは?

新聞が電子ペーパーになっても現状とあまり変わりないのでは?というのが私の現在の結論です。理由としてはまず、その購読方法です。現状では毎朝、新聞社のサイトから朝刊の情報をダウンロードしなくてはいけないということですが、そんな面倒なことをするのであれば、通常の新聞で十分だと思う人が多いのでは、という点。そして、何も新聞で動画ニュースを見なくてもワンセグ機能付きの携帯電話であれば、無料で動画ニュースを見れるという点です(欧米にはワンセグはありませんが)。

そして、電子ペーパーであれば、携帯電話よりも大きな画面で見れる、また普及すれば、現在の新聞よりも発行・輸送コストが削減されるため、購読代も安価になるという可能性もありますが、ワンセグやネット配信のニュースに比べ、電子ペーパーの新聞が一番、劣っているのは速報性がないということです。どんなに画面が大きくても、動画ニュースが見れたとしても、結局は前日のニュースです。以上のことから、仮に電子ペーパーを使った新聞が出てきても、欧米であれ、日本であれ、それがそのまま新聞の人気回復の切り札とはならないのでは?と考えます。

インターネットの無料ニュースサイトに対抗していくためには、遅かれ早かれ新聞は今の形態から形を変えていく必要があります。その最初が電子ペーパーなのでしょうが、上記に上げたような問題点も多く含んでいます。毎朝のダウンロードの手間を省いた上で、速報性をいかにして実現していくためには、無線LAN機能を搭載し、新聞自体でニュースをダウンロードできるようにしたり、気になるニュースを保存できるようにしたりなど、様々な機能を付加する必要がありそうです。

新聞が人気を回復するためには?

テレビ・ラジオ、新聞、電子ペーパー、ワンセグ、携帯電話、PC、ポッド(ビデオ)キャスト。今後、どのデバイスがユーザーに支持を得ていくのでしょう?また新聞が人気を回復するにはどういった形態になっていくのがいいのでしょうか?

今後、ユーザーはどのデバイスでニュースを見るのでしょう?
今後、ユーザーはどのデバイスでニュースを見るのでしょう?

新聞は携帯性、そして速報性という点では携帯電話。トラックバック、コメントなどコミュニティの点ではPCに適いません。勿論、iza(イザ!)のようなサイトが当たり前になれば、Yahoo!ニュースなどに対抗していくことも可能かもしれませんが、それが直接、新聞自体の人気復活に結びつくかといえばそうではありません。ではどうすればいいのか?その鍵はチラシにあります。

地元のスーパーの特売情報、不動産、飲食店、家電量販店などのチラシ。これが欲しいために新聞を購読しているというユーザーも実は少なくありません。これを携帯電話を利用し、購読者に配信します。例えば、複数のスーパーの商品の価格比較、タイムセールを知らせるアラームなど、紙のチラシでは実現できない様々なサービスが可能になります。そして、新聞自体も全て携帯で配信します。

先日、ボーダフォンを買収した孫氏は定時株主総会で将来はボーダフォン端末でフルブラウザを標準搭載するという方針を明らかにしました。つまりPCサイトを普通に携帯でも見れるようにするということですが、これによってわざわざお金を払ってまで携帯電話で新聞を購読しようとは思わないでしょうか?私はそうは思いません。画面の大きさの問題があり、PCサイトを携帯で閲覧するのは、まだまだ改善する点が多くあるのに加え、チラシの配信、チケットなどの割引など様々なサービスを付加し、携帯で読みやすい専用サイトにすれば、ユーザーはそちらへ流れてくるのではないでしょうか?

今後は携帯電話でのニュース閲覧が今以上に普及していくと私は考えています。RSSを利用し、速報ニュースを配信するなど、実は電子ペーパーの問題点も携帯電話であれば、現時点でもほとんど解決してしまいます。携帯電話の高速化によって動画ニュースもより普及していくでしょう。新聞を携帯電話に配信という時代もそう遠くはないかもしれません。
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