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都道府県別 初任給ランキング【最新版】

就職活動中の学生はもちろん、サラリーマンなども気になるのが初任給事情。初任給は業界や景気、求人状況によって変わり、多くの人が注目しています。そこで、厚生労働省が調査した「平成27年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」の調査結果をもとに、最新の都道府県別の初任給事情をご紹介します。

福一 由紀

執筆者:福一 由紀

ファイナンシャルプランナー / 仕事・給与ガイド

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2015年の都道府県別の初任給はどうだった?

就職活動中に学生はもちろん、サラリーマンなども気になるのが初任給事情。初任給は業界や景気、求人状況によって変わり、多くの人が注目しています。そこで、厚生労働省が調査した「平成27年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」の調査結果をもとに、最新の都道府県別の初任給事情をご紹介します。

大学卒初任給 平均20万2000円、前年比0.8%増

平成27年の初任給は、大学卒男女計で20万2000円、前年比0.8%増とのこと。平成26年は20万400円、平成25年19万8000円、24年 19万9600円、23年20万2000円と推移しており、4年前の平成23年の水準まで戻りました。

他の学歴をみると、大学院修士課程修了が22万8500円、高専・短大卒17万5600円、高校卒16万900円で、すべて前年よりアップしています。

都道府県別 トップ3は東京、神奈川、兵庫

平成27年大学卒業男女の初任給平均を都道府県別に金額順に並べ、上位と下位10ずつをピックアップした/出典:厚生労働省「平成27年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」

平成27年大学卒業男女の初任給平均を都道府県別に金額順に並べ、上位と下位10ずつをピックアップした/出典:厚生労働省「平成27年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」

上の表は、平成27年大学卒業男女の初任給平均を都道府県別に金額順に並べ、上位と下位10ずつをピックアップしたものです。一番高額だったのは、東京都の20万9600円。昨年の同じ調査では21万2100円でしたから、東京都に限っていえば、前年より下がったことになります。

続いて、神奈川、兵庫、大阪、愛知となっています。いずれも、京浜、中京、阪神の3つの工業地帯に位置する大都市圏。企業規模も大きい会社が多く、初任給も高くなっています。ちなみに昨年の調査では、兵庫はトップ10には入っておらず、今年は大きく金額をあげたようです。

最下位は沖縄で17万1100円、東京の8割

下位の都道府県もみておきましょう。一番低かったのは沖縄で17万1100円。東京を100とすると81.6。2割近くも下がっています。続いて鳥取、秋田、宮崎、佐賀。九州沖縄地方の多さが目立ちます。その他に山陰、東北地方が入っており、これらの地域だけでワースト10が占められています。

地域によって初任給の差がかなりでていることがわかりました。では、産業別での地域差を みてみましょう。

東京以外がトップ 建設、情報通信、医療

男女の都道府県別の初任給をさらに業種別にもみてみましょう。業種別にみると東京ばかりがトップにはなっていません。例えば、建設業は神奈川、情報通信業は千葉、医療福祉業は大阪、神奈川が東京よりも初任給が高く、いずれも1位や2位になっています。神奈川、千葉、大阪は全体でもトップ10に入っていた都道府県でした。

運輸 山梨、不動産 岩手、生活サービス 島根、教育 滋賀がトップに

全体ではトップ10に入っていないのに、業種別では上位にあがっているものもあります。運輸業は山梨、不動産業は岩手、生活関連サービス・娯楽業は島根、教育・学習支援業は滋賀がトップになっています。

これらの都道府県は全体ではトップ10にも入っていませんでした。この業種だけが際立って高くなっています。全体の会社数が少ないため、一部の優良企業の高金額が平均を押し上げていると思われます。とはいっても、東京や大都市圏だけでなく、地方でも高額な初任給がでている業種があることには注目したいですね。

東京、生活サービス・娯楽 18位、複合サービス5位

ほとんどの業種の初任給は、東京が1位か2位となっていましたが、そうではない業種もあります。医療福祉業は3位、複合サービス業は5位、そして生活関連サービス・娯楽業は18位という結果になっています。

複合サービス業は、銀行業務や保険、共済業務などのサービスを複合的に行う郵便局や農業協同組合などが該当します。この複合サービス業の初任給は、金額が高い順に、兵庫、愛知、神奈川、奈良、東京となっています。

生活関連サービス・娯楽業は、理美容業や旅行、家事サービス業などの生活関連サービスと、映画管やスポーツ施設、公園などの娯楽業となっています。この初任給は、なんと東京が18位と他の業種とはかなり様子が違っています。東京より上位だったものは金額が高い順に島根、山梨、京都、新潟、北海道、石川、静岡、長野、神奈川、大阪、三重、群馬、富山、埼玉、愛知、鳥取、福岡、東京。地方を問わず幅広い地域があがっています。

地域差大は、教育、生活サービス・娯楽

都道府県別初任給の都道府県別差をみてみると、地域差が少なく25%以内におさまっているのは、金融業、情報通信業、複合サービス業です。複合サービスは郵便局や農協などでしたから、金融業に近い業種です。いずれも、初任給の地域格差は小さいようです。

反対に地域格差が大きいのが、教育・学習支援業と生活関連サービス・娯楽業。教育・学習支援業はトップの滋賀が23万400円に対して、秋田は14万1800円で滋賀の61.5%という金額。生活関連サービス・娯楽業ではトップの島根22万8000円に対して沖縄12万7400円。なんとトップの55.9%と半額近くの金額になっています。業種によっても地域格差は大きく変わります。

初任給の地域差について紹介してきました。ただ、初任給以降の給与の伸びも地域や業種によって違います。就活生は、個々の会社、業種、地域ごとに個別にしっかりとみていくことが大切です。

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