挨拶などで使ういつもの言葉を大和言葉に変換してみると?
よく使う言葉をときには大和言葉に言い換えることで、堅苦しさを避けたり、響きがやわらかくなるなどの効果が期待できるものです
普段の言葉や漢語を大和言葉に変換
次の漢語やふだんの言い回しを大和言葉に言い換えた場合、どのような言葉になるでしょうか。1: 「祝賀」「祝い・喜び(を言葉で述べる)」
2: 「平素」「いつも」
3: 「少々」「ちょっと」
4: 「不本意 」「本意でないまでも」「そんなつもりじゃなかった」
5: 「以前から」「前から」
6: 「そのうえ」「おまけに」
7: 「仮に」「もし」
8: 「意外(と)」「案外」
9: 「多大な」「たいへん」「すごく」
10: 「期待」「待ち望む」「楽しみに待っている」
「大和言葉」への変換例・解説
それぞれ次のような大和言葉に言い換えることができます。1:「ことほぐ(寿ぐ/言祝ぐ)」
「祝賀」「祝い・喜び(を言葉で述べる)」→「ことほぐ(寿ぐ/言祝ぐ)」
「ことほぐ」とは、(言葉で)祝賀する。喜びや祝いの言葉を述べるという意味です。使用例:「新春をことほぐ」
2:「日頃」「常日頃」
「平素」「いつも」→「日頃」「常日頃」
「日頃は何かとお世話になりまして」「常日頃から健康には気をつけている」
3:「いささか」
「少々」「ちょっと」→「いささか」
ほかにも、少々・少しを表す言葉には、わずか(ばかり)などの言い方もあります。また「いささか」は、少し・わずかなどの程度や数量が少ない意味のほかに、「かなり」や「案外」のような意で用いられることもあります。
使用例:「いささかなりともお役に立つことができればと存じます」「この件はいささか問題ですね」
4:「心ならずも」
「不本意 」「本意でないまでも」「そんなつもりじゃなかった」→「心ならずも」
「心ならず」とは、自分の本意ではないのだけれど、やむを得ずなどの気持ちを表します。使用例:「心ならずもお断りするよりほかなく」
5:「かねてより」
「以前から」「前から」→「かねてより」
「かねて」とは、以前、前もって、あらかじめなどの意。
使用例:「その件については、かねてより予期していたこと」「かねてよりお付き合いをしておりましたが」
6:「あまつさえ」
「そのうえ」「おまけに」→「あまつさえ」
「あまつさえ」とは、その上、おまけになどの意。物事・状況がさらに加わる、重なるという意味。良くない、好ましくないことが重なる場合に用いられることが多い。 使用例:「昨夜からの大雪、あまつさえ、電車が運休とあっては」
7:「よしんば」
「仮に」「もし」→「よしんば」
「よしんば」とは、仮に、たとえそうであったとしてもという意味。使用例:「よしんば、失敗したとしても問題ではない」
8: 「思いのほか」
「意外」「案外」→「思いのほか」
「思いの外(おもいのほか)」とは、思っていたことと違っていたという意味。
案外、意外。使用例:「思いのほかうまくできた」
9:「ひとかたならぬ」
「多大な」「たいへん」「すごく」→「ひとかたならぬ」
「一方ならぬ(ひとかたならぬ・ひとかたならず)」とは、並の、ひととおりでない。普通でないことなど、程度の大きさを表します。「並々ならぬ」とも。使用例:「ひとかたならぬお世話になりまして」
10:「心待ち」
「期待」「待ち望む」「楽しみに待っている」→「心待ち」
「心待ち」とは、その事に期待をもって心の中で待ち望むという意味。使用例:「またお目にかかれますのを心待ちにしております」
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