引っ越し・転居のお知らせの書き方と文例

「引っ越し・転居のお知らせ」書き方と文例

住まいの転居や会社の移転というのは、何かと慌ただしく、忙しさに紛れてしまいがちです。しかし、相手に手間を掛けることのないように、よくやり取りをする相手にはきちんとお知らせしたいものです。会社の場合は特に、業務にも支障をきたさぬように、移転の一ヶ月ぐらい前には取引先に知らせるのがマナーでしょう。

日常の引っ越しの通知の場合は、引っ越しが済んでからという場合も多いでしょうが、やはりお知らせをしたほうが通常の手紙だけでなく、来年の年賀状の住所変更など、さまざまな場面に影響するものです。

会社の移転も日常の引っ越しも、前文の挨拶文の違いなどはありますが、中身としては、どちらも共通する部分が多いでしょう（参考：移転や就任の挨拶状の書き方）。

転居通知の基本構成

1　前文、書き出しの挨拶言葉
2　転居の報告
3　今後の抱負を述べる言葉、今後も変わらぬお付き合いを願う言葉、また近々お会いしたい旨を述べる言葉や相手の健康を気遣う言葉……など

転居したという事柄を知らせることが目的ではありますが、用件だけを伝えるのは味気ないものです。簡単でもちょっとした時候の挨拶などの前文を入れることで、雰囲気もやわらかくなります。　

そして、番地や郵便番号、電話番号など、誤りのないよう正確に記すことが重要です。事務所の移転などの場合は、旧住所での業務がいつまで、新住所での業務開始はいつからか、といったひと言も大切です。事務所の移転も日常の引っ越しも、最寄り駅などの情報を加えると相手が訪問する際にも親切と言えるでしょう。

文例1　転居のお知らせ　友人・知人へ

寒さもだいぶゆるみ、一日ごとに春の気配を感じるころとなりました。
お変わりなくお過ごしのことと存じます。
さて、自分のことで恐縮ですが、このたび下記に引っ越しました。
要領が悪くなかなか片付けがはかどらず、お知らせが遅れてしまい
申し訳ございません。
さゆりさんとも、前より住まいが近くなりましたので、お会い出来ますのを
今から楽しみに思っているところです。
お忙しい毎日と存じますが、お時間がありましたら、ぜひ遊びにいらして
くださいね。

文例2　新居のお知らせ　　友人・知人へ

春光うららかな好季節となりました。
以前ちょっとお話いたしましたが、このたび下記住所に引っ越しを
いたしました。長年の夢がかなっての新居ではありますが、戸建てとは
言っても本当にネコのひたいほどでして……。
部屋としては前より狭くなってしまったほどです。おまけに通勤時間も
長くなりましたが、小さい家庭菜園で野菜を育てたり、花を植えたりという
楽しみが出来たのは嬉しいことです。

交通の便の良いところではなく恐縮ですが、ぜひ休日にでもお越しください。
お電話いただければ、駅までお迎えにまいりますので。

新住所：△△△１－２－３　
電話：△△△△△△△△
最寄り駅：△△駅　中央口よりバスが便利です。
停留所△△下車すぐ、スーパーの隣りです。

こんなところに注意！

新築の場合などは、誰でもうれしいものです。その勢いでついストレートに喜びを表現してしまいがちです。しかし、「一戸建てを購入し、地に足をつけて頑張る毎日です！」「念願の戸建て！」「住みたい町上位！憧れの町に住み日々楽しんでます！」などの表現も場合によっては自分本位に響いてしまうこともあります。明るく楽しい文面は良いものですが、あまり自分本位になりすぎないように、スマートに伝えるほうが好ましいでしょう。