テクノポップ/アーティストインタヴュー

トベタ・バジュンの体当たり人生論(5ページ目)

2005年に教授の『RADIO SAKAMOTO』の卒業生として認められ、その後もソロアーティスト、映画音楽、プロデューサーと持ち前の行動力で精力的活動を続けているトベタ・バジュンさんが登場! 音楽への入り口から最新作『TOKYO GALAXY』(「Field Work」のカヴァー収録)について語りつくしていただきました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

東日本大震災チャリティ

ガイド:
オリジナルの「Sakura Sky」は、東日本大震災の被災者の方々へのチャリティ・アルバムにも収録されています。複数の知人も参加しています。ここでもトベタさんは行動力を発揮されて、震災から約2ヶ月で配信とすごいスピードですね。トベタさんがこの呼びかけをブログで始められたと理解していますが、どのくらいで全ての参加メンバーは集まったのでしょうか?

Artist Action ~東日本大震災チャリティ・アルバム~ (YouTube)

トベタ:

この時は、無我夢中で動きましたから、正確には覚えていないですが、全てのメンバーが集結いただくまで一ヶ月もかかっていないと思います。メールやSNS、ブログを駆使して『RADIO SAKAMOTO』投稿者などYMO、教授チルドレン達を中心に呼びかけさせていただきました。さらに配信後も、その売上げの管理~寄付報告などを参加アーティストの方そして教授にも毎月報告していきましたから、管理作業も大変だった思い出があります。

女性ボーカルから男性ボーカルに

ガイド:
今回の帯のコメントも書いているアート・リンゼイさんがしっとりと歌うのが、「雨の中の噴水」。もともと椎名林檎さんがモチーフとなった曲だそうですが、そこからリンゼイさんとは一見すごい飛躍ですね。

煌めく幻想を欲望の源と共に!
銀河はまるで誰かの瞳を見つめているようだ!
一息にいくつもの世界が詰まっている!
バジュン!
アート・リンゼイ

トベタ:
そうなんです、そもそもは椎名林檎さんが歌うのをイメージして作った曲なんです。それが体当たりして砕けてしまい、実現とはなりませんでした。椎名さん以外に女性ボーカルでは思い浮かばなかったので、男性ボーカルと180度イメージ変えて作ろう!と考えたのです(笑)。そこでアート・リンゼイさんを閃きました。

ガイド:
リンゼイさんとは対談もされたようですが、どんな方でしたか?

トベタ:
アート・リンゼイさんは、世界的に活躍される凄い方なのに、常にフラットでオープンな姿勢、且つ音楽表現そのものを大好きで真摯に向かわれている感じが教授と似ている印象を受けました。余談ですが、椎名さんは実現しなかったですが、この曲には椎名林檎サウンドをサポートするミュージシャンとエンジニアが集結しています。斎藤ネコさんに、グレート栄田ストリングス、そして井上うにさんといったメンバーが参加しています。さらにアート・リンゼイさんとユニットを組んでいるドラマーの山木秀夫さんが本楽曲ではドラムを叩いてくれています。

バターになったトラ

ガイド:
最後に今後の予定や豊富があれば、ぜひお聞かせください。

トベタ:
和の音楽、和の旋律、和の楽器というものを世界へ伝え残していける活動と同時に、表現手法を音楽や映像そして他アーティストやアイドル・プロデュースと垣根を作らず、縦横無尽に走りまくりたいです! 走りまくり走りまくって絵本にある「バターになったトラ」のように美味しい表現を届けられればと思います。

ガイド:
トベタさんらしい抱負が聞けて、嬉しいです。トベタさんはきっとまだまだ驚かせてくれると、期待しています。

【関連リンク】
トベタ・バジュン (公式サイト)
トベタ・バジュン (SoundCloud)
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