亀山早苗の恋愛コラム/亀山早苗の恋愛情報

自分を否定する彼との関係、続けますか?

彼に対して心のどこかで嫌だなと思いながらも、嫌だと言えずつきあっている女性たちがいる。彼に人格を否定されたり、理不尽な束縛をされたり……。それでも「私がいけないんだ」と自分を責めてしまう。ひとりになるのが怖いからといって、言いたいことを言えない関係を続けていきますか?

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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ここ2週間ほどで、つきあっている恋人とうまくっていないという話が3件ほど、立て続けに耳に入ってきた。よく聞いてみると、どれも「それはモラハラといっていいでしょう」という内容ばかり。
 
女の子

我慢して付き合いを続ける?

だが、彼女たちは「彼に合わせられない私がいけない」と言うばかり。時間をかけて話し、ようやく「心のどこかで釈然としない気持ちがあった。だけど、彼に『おまえが悪い』と言われるとそうなんだと思っていた。私が悪いわけじゃないんですね」と笑顔を見せた。

女性たちは、なぜ「自分が悪い」と思ってしまうのだろう。モラハラから抜け出すには、まずは「私が悪いわけじゃない」と思うことから始まるのかもしれない。
 

いつしか彼のペースでつきあうように

その3人のうちのひとり、カオリさん(仮名・30歳)は、7歳年上の彼とつきあって1年あまり。ここ数ヶ月、彼からの束縛がきつくなってきたという。

「毎日夜10時には電話しなくてはいけないんです。ただ、私は音楽関係の仕事をしていて、夜の10時はまだまだ仕事中ということも多い。それを彼に言っても、『連絡くらいできるでしょ』って。仕事中に電話なんてできませんよね。でも彼は、『僕はきみのことが心配なんだ。愛情があるならそのくらいできるはずだ』ってきかないんです」
無理して電話をする日々。それができないときは、トイレに行くふりをしてメールを送る。

「彼は普通のサラリーマンなので、平日も週末も、できる限り会いたいという。たとえ30分でもいいから毎日会いたいと。でも私は仕事が好きだし、お互いに時間のあるときにゆっくり一緒に過ごしたい。そう言うと、彼は『きみは僕に愛情がない』と怒り出すんですよね。すぐに愛情と結びつけるから、私が無理をせざるを得ないんです」

彼は彼のやり方を押しつけてくる。どこかおかしい、とカオリさんは感じている。それでも、好きだからこそ、彼の言うとおりにしない自分がいけない、と自身を納得させる。あげく、「彼に、『きみがオレを怒らせるんだ』と言われると、私がいけないんだと思ってしまう」事態になる。

いつの間にか、精神的に彼のペースにはまっていたとカオリさんは言う。
好きだ好きだと情熱的に口説かれ、その気になってつきあったら、なぜか自分の言い分が通らない。彼のペースに合わせないと怒りを買うだけ。だんだん怖くなって、自分の言いたいことが言えなくなっていく。

「一度、デートをドタキャンしたことがあるんです。急な仕事が入ってどうしようもなかった。それ以来、彼は『きみのことは信用できない』と。私も負い目があるから、全否定されるようなことを言われても反論できなくて……」

>>自分を主張できないのはどうして?
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