ゲーム業界ニュース/ゲームニュース講座

セガの砂場は掘ればそこに海が広がる(2ページ目)

アミューズメント施設に砂場のゲームがあるのを、知っていますか? しかもそれは、掘ればそこは海になり、魚が泳ぎ、大きく盛れば山ができて、春には桜が咲き、夏にはカブトムシが飛ぶ、そんな不思議な砂場があるんです。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

ゲーム業界ニュースガイド

掘ればそこに海が広がる

え~でる すなばの図

お父さんゲーマーとしては、神になって世界を創造するゲーム、ポピュラスを思い出してしまいます

触ると、まず驚くのが、砂を掘ったり、盛り上げたりした所の色が変わります。Xbox360やXbox Oneで使われているモーションセンサーのKinectが搭載されていて、砂の高低を感知しているんですね。そして、それをプロジェクションマッピングで表現しています。

プロジェクションマッピングというのは、普通白くて四角いスクリーンに投影する映像を、ビルなどの凹凸があるものに対して、その凹凸にあわせた映像表現を投影する技法で、え~でる すなばでは、子ども達が遊んで作る凹凸に対して映像が投影され、リアルタイムに変化していきます。

アーチの形を作るように指示されて、頑張って作ると、それが虹色になったり、砂を掘っていくと、そこが水色になっていって海が作れたり。あるいはテントウムシなどがでてきて、それを手ではじいて砂で作った穴にいれたり、なんてこともできます。

それどころか、今度はその穴に入れた虫に砂ダンゴをぶつけたり。映像のテントウムシに、自分が手でこねた砂ダンゴがぶつけられるんですよ? そんなの子ども達が遊んだら、楽しいにきまってるじゃないですか。いえ、大人が遊んだって、楽しいです。思わず「おーっ」て、声がでちゃいます。

遊んだ後は、おかたづけ

おかたづけの図

遊んだら片づける、とても大事なことです

そしてえ~でる すなばの素晴らしい点がもう1つ。それは「おかたづけ」です。ゲームが終了すると、最後、使った砂場をならして平らにするミニゲームが始まります。平らにしていくと、どんどん白くなっていくので、その白い場所を広げるように砂をならしていきます。次に使う人の為の準備であり、なおかつ、遊んでいる子どもたちにとってはそれ自体がゲームであるという、一石二鳥の仕組みです。店舗のメンテナンスコスト軽減にも、一役買っているといえるでしょう。

これが大人向けのゲームであれば、お金を払ったんだから片付けはやっといて欲しい、という考え方もあるかもしれませんが、子ども達に遊んでもらうとなれば話は別です。「遊んだら、片づける」という当たり前のことを、最初からできる子なんていません。ですから、子を持つ親たちは、どうやって「おかたづけ」を教えるか、習慣づけるか、とても苦労しています。

ガイドには2歳半の娘がいますが、家では「おっかたづけ~、おっかたづけ~」というオリジナルの歌を一緒に歌いながら片づけるようにしています。通っている保育園では、運動会で玉いれをしたあと「おかたづけ競争」なるものをして、みんなで玉を箱にしまい、並んで座るところまでをゲームにしていて、関心したこともあります。

そういう視点で見ると、「え~でる すなば」は、単なる娯楽以上のものを提供しようとしていることが良く分かります
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