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一人でも中華を食べたい! 上海の一人旅食事ガイド(3ページ目)

中国を訪れたら本場のオーソドックスな料理を味わいたいものですが、中国料理は大皿をシェアするスタイルが基本。でも、ご心配なく。上海には一人で食事を楽しめるお店もちゃんとあります。地元客で賑わう老舗店や最新レストランに居酒屋風の店など、入りやすく、リーズナブルな食事どころを路面店にこだわって一挙に紹介。独自のドリンクを揃える快適なカフェや、バーのある隠れ家ホテルまで、上海のお一人様を徹底ガイドします。

森 麻衣佳

執筆者:森 麻衣佳

上海ガイド

夜は狭すぎず、大バコすぎないレストランが狙い目

さて、いよいよディナーのレストランへ。高級店以外のレストラン選びのコツとして、居心地がいいのは規模が小さすぎず、かつ大きすぎないお店。また、比較的新しいお店のほうが一人客にスムーズに対応してくれるところが多い気がします。
専門店は別として、レストランでは一人だからといって一品しか頼まないのはマナー違反。前菜と料理、ごはんか麺類など、2~3品はオーダーするようにしてください。
メニューの値段の後に「位」や「△(にんべんに分)」と書いてあるものは一人分、「例」とあるのは人数で取り分ける量の単位を意味します。「例」とあっても「半△(にんべんに分、バンフェン、ハーフサイズのこと)」ができるか聞いてみるのも手。
夜8時以降など、ピークの時間をずらして行けば人気店にも入れることが多いです。


一人前の前菜と紅焼肉がある、ザ・ベストオブ一人食レストラン

人和館料理

酒糟漬け枝豆と燻魚の前菜、紅焼肉、石焼き菜飯。プーアル茶も入れて計83元。味は少し甘めのものが多いです。メニューには日本語表記もありました。

上海の定番料理を一人で色々試すなら、「人和館」がベストかもしれません。リニューアルしていますが元々は老舗のブランドで、地元の人から人気の高い一軒です。

上海料理といえば「紅焼肉(ホンシャオロウ)」という豚のばら肉を酒や醤油で煮込んだ一品が有名です。この料理、たいがいのお店では量が多く、一人はもちろん二人でも食べきれないことがしばしば。しかしこのお店は一人前ずつ、18元で提供しています。さらに、一人で食べきれるサイズの前菜の2種盛りが8種類も揃っていてスバラシイ。たとえば「四喜○(火へんに考)麩&南瓜百合(上海麩の前菜&カボチャと百合根あえ)」、「糟毛豆&燻魚(酒糟漬けの枝豆&魚の甘辛揚げ煮)」など、どれもオーソドックスな上海料理のオードブルです。

人和館外観

個性的なエントランス。田子坊の最寄り駅から地下鉄で一駅。大通り沿いのわかりやすい場所にあります。

その他の料理は量があるものの、全体的にリーズナブル。塩漬け肉とナズナをオイルを使って炊き込んだごはん「菜飯(ツァイファン)」は22元。石焼き鍋でジュウジュウと音を立てながら供されます。点心やスイーツ類も揃い、ひと通り食べても100元前後です。
ダイニングスペースが細かく分かれているため、一人でも落ち着いて食事ができる空間です。

<DATA>
■人和館(Ren He Guan)
住所:肇嘉浜路407号 
TEL:021-6403-0731
営業時間:11:00~22:00
アクセス:地下鉄9号線「嘉善路」駅より 徒歩3分


最新の人気レストランで酔っ払い蟹はいかが?

春在上海料理

酔っ払い蟹は上海に来たら一度は食べたい一品。一杯38元。メニューには二杯からとありますが、一人なら一杯でも注文できます。

ここで、特に一人向けのお店というわけではありませんが、2015年2月にオープンしたモダンで軽やかな雰囲気のレストランも紹介しましょう。店名は「春在上海」、春は上海にあり、の意味です。上海で人気レストランを展開している会社による新店になります。今っぽい雰囲気と反対に、料理はどれもクラシックな上海料理です。

中国料理店は料理の種類が豊富でメニューも分厚いことが多いのですが、ここの食事メニューは料理名のみ記載され、わずか3ページ。上海を訪れたら味わいたい昔ながらの定番料理がコンパクトにまとまっています。全体的に量はやや多め。ただし、「梅家熟酔蟹(酔っ払い蟹)」や「羅蔔絲海▲(折の下に虫)(大根とクラゲの前菜)」などは一人でも食べられる量ですし、美味。

春在上海内観

入口近くに一人で落ち着けそうな席があります。

食事の予算は150元ほど。早くも若いお客さんで賑わっていますが、一人ならピークの時間を少し外せば入れると思います。
場所は浦東エリアのリバーサイド付近。前ページで紹介したカフェ「茶香書香」濱江店の近くです。

<DATA>
■春在上海(Spring Shanghai) 
住所:浦東新区富城路182号 
TEL:021-6882-7771
営業時間:11:00~15:00、17:00~22:30
アクセス:地下鉄2号線「陸家嘴」駅より 徒歩10分


渋すぎる居酒屋風四川食堂で「一個人的火鍋」!

四川居酒屋内観

居酒屋のような店内。6時前でも一人客が次々とやって来ます。この日かかっていたBGMは小野リサさん。

中国で本場の辛い料理に挑戦したい人、レストランよりも気軽な居酒屋風のお店にひかれる人へ。メインの観光エリアからは離れますが、少し足をのばして地下鉄6号線の「浦電」駅で下車してください。
店名は「暴脾気冒菜館」。暴脾気(バオピーチ)とは怒りんぼうの意味。冒菜(マオツァイ)という四川の庶民料理の専門店です。
店内には大きな和風の照明がいくつも下がり、木のテーブルや椅子が妙に落ち着ける感じ。これはまさしく……居酒屋! 2015年1月にオープンした新店ですが、既に渋い味わいを醸しています。口コミで大変な人気を得ています。

冒菜

数十種類の具が入った「一個人的火鍋」。ごはんは1元でおかわり自由。

オーナーの廬さんは成都出身。上海には四川のおいしい大衆料理がないとのことで自らお店をオープン。日本語もなかなか上手な方です。
冒菜とは肉や野菜、モツ、凍り豆腐、春雨などを辛ーいスープで煮た食べ物のこと。火鍋や麻辣湯(マーラータン)に似ていますが、冒菜の場合は鍋ではなくラーメン丼のような器で出され、スープに入った具をおかずに白いごはんを何杯でも食べるのだとか。

牛肉冒菜、野菜冒菜と具の違いによって10種類以上の冒菜があります。一番人気はすべての具を入れたオールインタイプの一人用冒菜で、その名も「一個人的火鍋」(厳密には火鍋ではないのですが、分かりやすい名前にしているようです)。値段は30元。熱くて、辛くて、食べることに集中してしまう、まさに一人ごはんのための一品です。

注文はレジで行い、前払い制。食堂スタイルですが、ビールやおつまみも少しあります。四川風のエビ餃子のほか、豚の脳みそや兎のモツといった怪しげで気になるメニューも。どれも格安です。今後は料理の種類を増やし、春からは営業時間を深夜までのばす予定とのこと。カウンター席も活用していくそうで、四川居酒屋として使いやすくなりそうです。

辛さはレベルを選べますが、基本的にはスパイシー。辛いものが苦手な人、胃腸が弱い人にはおすすめしません!

冒菜外観

この看板! チャレンジ精神が湧いてきます。

<DATA>
■暴脾気冒菜館(Bao Pi Qi Mao Cai Guan) 
住所:浦東新区浦電路318号 雅典娜酒店1F
TEL:138-8060-5430
営業時間:11:00~21:00
アクセス:地下鉄6号線「浦電」駅より 徒歩5分


次ページでは一人旅の気分を盛り上げる、バーのある隠れ家ホテルを紹介します。

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