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一人でも中華を食べたい! 上海の一人旅食事ガイド

中国を訪れたら本場のオーソドックスな料理を味わいたいものですが、中国料理は大皿をシェアするスタイルが基本。でも、ご心配なく。上海には一人で食事を楽しめるお店もちゃんとあります。地元客で賑わう老舗店や最新レストランに居酒屋風の店など、入りやすく、リーズナブルな食事どころを路面店にこだわって一挙に紹介。独自のドリンクを揃える快適なカフェや、バーのある隠れ家ホテルまで、上海のお一人様を徹底ガイドします。

森 麻衣佳

執筆者:森 麻衣佳

上海ガイド

上海には一人旅が楽しくなる食事どころがある!

人和館の料理

一人で食べられるサイズの料理を出すレストランもあります。価格もリーズナブル。気になる料理は遠慮せずに試すことができるのも、一人旅のいいところ。


上海は見所がコンパクトにまとまり、市の中心は治安もいいため、中国の中でも一人旅に向く街です。
気になるのは食事です。典型的な中国料理のレストランは大皿で出てきて、大勢で取り分けるスタイルが基本。もちろん、ホテル内やモダンな高級レストランなどでは一人用のコースがあるところも多いですし、一人客への対応もしっかりしています。でも、毎回の食事で値段が高くては面白くないですよね。かといってファストフードや日本料理では寂しいですし、ショッピングモール内のお店では旅の高揚感にやや欠けます。

しかし、そこは国際都市の上海。本場の味と雰囲気を一人でおトクに堪能できるお店も結構あるのです。
点心や麺の老舗店から新しいレストラン、居酒屋風のお店まで、上海の一人旅を楽しむための食事どころを一挙に紹介。いずれも路面店です。また、上海らしいドリンクを揃える快適なカフェや、バーのあるとっておきの隠れ家ホテルも案内します。


朝~昼は老舗店で伝統的な雰囲気と味を体験

中国の伝統的な雰囲気や味わいを楽しむなら、老舗店を訪れるのがおすすめです。狙い目は朝から昼にかけての時間帯。リーズナブルな価格で朝ごはんを提供するところもありますし、早い時間は一人で訪れる地元のお客さんも多いです。
江南の情緒やローカルのパワーを感じられる3軒です。


観光地の豫園で静かな朝ごはん

緑波廊

人が少ない朝は窓際の席を独り占め。特級龍井(ロンジン)茶は30元。お湯を何度でも足してくれます。ふかしたての野菜の饅頭をつまみながら、心ゆくまで読書でも。


早く起きたら豫園で朝食がツウ。豫園とは上海の代表的な観光スポット。江南様式の古典庭園のことで、周囲に伝統建築の飲食店やお土産店がひしめきあっています。昼前から人でごった返しますが、朝早い時間は空いています。

豫園エリアの中心に位置する「緑波廊」はどのガイドブックにも必ずといっていいほど紹介されている超有名店。ただし、朝7時から10時半まで1階で早茶(ザオチャー、朝の飲茶のこと)が楽しめることはあまり知られていません。10元前後の点心が充実し、ランチやディナーの料理の値段と比べるとかなりおトクです。正直、全体的に味は普通なのですが、朝は情緒があって一人で訪れるにはいい雰囲気! 観光地なので一人客への対応にも慣れています。

緑波廊外観

江南の伝統建築のスタイル。豫園のランドマーク的存在です。

一人の場合、中国茶は「壺」ではなく「杯」という単位が書いてあるものをオーダーします。茶葉の入ったグラスやカップが出され、お湯は何杯でも足してもらえます。点心類はワゴンに入ったものよりも、少し時間がかかりますが別途注文できるタイプのほうがおすすめ。早茶を楽しんだ後は、腹ごなしを兼ねて庭園散策に出かけましょう。

<DATA>
■緑波廊(Lu Bo Lang Restaurant)
住所:老城隍廟内豫園路115号
TEL:021-6328-0602
営業時間:7:00~20:30
アクセス:地下鉄10号線「豫園」駅より 徒歩10分


地元客で賑わう店へ相席覚悟でトライ

光明食事

何杯飲んでもなかなか減らないコーヒーポット入りの菊花茶。魚のお皿にのった春巻きとアツアツの蒸し餃子とあわせ、全部で29元。

観光スポットよりも地元の人に人気のお店に行きたい場合は、メインストリートに立つ上海料理の「光明邨大酒家」の2階はいかがでしょう。創業40年以上と上海では老舗。1階は点心や惣菜売り場、3階と4階がレストランで、2階がカジュアルなレストランフロアになっています。ここも7時から朝ごはんを提供。小籠包や蒸し餃子、春巻などの上海点心のほか、ワンタンやお粥、麺類もリーズナブルに揃います。

いつも混んでいるので相席は覚悟を。物怖じしているヒマはありません。朝は一人で食べに来ている年配客も多いです。中国茶が気前よくコーヒーポットで出てきたり、地元人のパワーあふれる食事の風景を目の当たりにできたり、ローカルな醍醐味が感じられます。

このお店の2階は小菜と呼ばれる小皿料理(といっても量は結構あります)を出していることでも有名。料理類は午前11時からオーダーできます。10時半頃から席を確保してお茶や点心で過ごし、11時を過ぎてから小菜を注文して早めのランチ、なんて人は相当な達人です。

<DATA>
■光明邨大酒家(Guang Ming Cun Restaurant)
住所:淮海中路588号
TEL:021-5306-7878
営業時間(2階):7:00~21:00(料理類の提供時間は11:00~14:00、17:00~21:00)
アクセス:地下鉄1、10号線「陝西南路」駅より 徒歩10分


風格漂う老舗店でリーズナブルな上海麺を

徳興館麺

豚肉煮込みと野菜の麺は15元。幸せを感じられる一杯。

中国での一人食の定番といえば麺です。上海には麺の専門店が街のあちこちにあり、どこも入りやすいですが、旅行者におすすめは老舗の風格が漂う「徳興館」の本店。外灘からも近く、観光のついでに立ち寄ることができます。ここは創業1878年と、上海で最も歴史があるといわれる老舗レストランの一つ。上の階はレストラン(営業は11時~)ですが、1階が庶民的な上海麺の専門店になっています。

1階は6時15分から営業。豚の足の肉をとろ火で煮込んだ「□(火へんに悶)蹄(メンティー)」が名物なので、この漢字が入っているメニューがおすすめです。このお店は麺に割とコシがあり、ボリュームもほどほど。値段もほとんどが20元以下と庶民の味方。1階はやや狭く、相席になることが多いです。

徳興館麺

本店の店構えは特別。テイクアウトの惣菜も地元の人に人気です。

<DATA>
■徳興館(De Xing Guan)
住所:広東路471号 ※市内に支店多数
TEL:021-6352-2535
営業時間(1階):6:15~21:30
アクセス:地下鉄2、10号線「南京東路」駅より 徒歩10分

そのほか、上海名物の小龍包や焼き小龍包も、専門店で食べるなら朝から午後にかけてがベスト。小龍包なら「佳家湯包」、焼き小龍包なら「東泰祥」がおすすめです。

次ページでは快適に休憩できるカフェを紹介します。

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