神楽坂の和菓子散歩
食いしん坊を惹きつけてやまない東京「神楽坂」。高層マンションの建設やチェーン店の進出などにより失われた趣が惜しまれますが、その魅力はまだまだ健在。魅惑的な和菓子とも数多く出会えます。今回ご紹介するのは、私の大好きな和菓子散歩道。飯田橋駅から出発し、昨年オープンしたばかりの商業施設「la kagu(ラカグ)」まで、とっておきの和菓子を巡りながら歩きます。
和菓子散歩スタート!「いいだばし萬年堂」を目指す。
大久保通りへ進み直進
「いいだばし萬年堂」は、江戸時代前期に京都で創業し、明治5年に東京へ移転した銀座の「萬年堂本店」11代目の息子さんが平成5年に独立開業した和菓子店。こし餡に餅粉を混ぜて蒸し、揉みこなした「こなし」製の上生菓子も並ぶのは、京都の流れを汲む同店ならではです。
お赤飯そっくりの蒸し菓子「御目出糖(おめでとう)」で知られますが、季節の上生菓子を見逃してはもったいない。2月であれば、シナモンの香る伝統的な「つばき餅」のほか、バレンタインデーをモチーフにしたものも評判です。
和菓子の伝統的な味わいを大切にし、西欧の行事でもチョコレートや乳製品などは使わず、意匠(デザイン)や菓銘(菓子の名)で表現する同店。
たとえばバレンタインデーには苺大福を上生菓子仕立てにした「恋づつみ」に、御目出糖をハート型などのこなし餡で飾った 「咲々(さきさき)」や「小春(こはる)」。和菓子ならではの遊び心に魅せられます。
キュートな見た目に品の良い味わい。加えて日持ちも良いとあって、お土産に愛用している「六花煎(ろっかせん)」。米粉の生地をふんわりサクッと焼き上げたもので、東京の和菓子店ではあまり見ることのない「麩焼煎餅(ふやきせんべい)」と呼ばれる口溶けの良いお菓子です。
抹茶、梅、柚子、生姜、あまから、和三盆糖の6種類があり、いずれもそれぞれの香りが引き立つほのかな甘さ。
和菓子散歩はスタートしたばかり。ふんわりと軽い「六花煎」は、長時間持ち歩いても負担にはならないので、安心してたっぷり買い込めます。
(詳細コラム→「いいだばし萬年堂」ひな祭りの和菓子)
<店舗情報>
■ 「いいだばし萬年堂」
電話、Fax、またはメールでお取り寄せ可能
所在地:東京都新宿区揚場町2-19徳ビル1F
JR「飯田橋」駅 東口より徒歩数分。
東京メトロ有楽町線・東西線・南北線、
都営地下鉄 大江戸線「飯田橋」駅C1出口よりすぐ。
もしくはB1出口より徒歩数分。
Tel:03-3266-0544
Fax:03-3266-0545
営業時間:平日10:00~19:00、土曜日~17:00
定休日:日曜・祝日(不定休)
但し3/3、5/5、彼岸の中日、12/25~31は営業