和菓子/和菓子関連情報

「神楽坂和菓子散歩」前編! とっておきの老舗編

和菓子店を巡りながらの「神楽坂」散歩。かつての趣が失われたとの声も聞かれますが、町の魅力はまだまだ健在。実力派の和菓子店はしっかりと地域に根付いています。

原 亜樹子

執筆者:原 亜樹子

和菓子ガイド

神楽坂の和菓子散歩

食いしん坊を惹きつけてやまない東京「神楽坂」。高層マンションの建設やチェーン店の進出などにより失われた趣が惜しまれますが、その魅力はまだまだ健在。魅惑的な和菓子とも数多く出会えます。

今回ご紹介するのは、私の大好きな和菓子散歩道。飯田橋駅から出発し、昨年オープンしたばかりの商業施設「la kagu(ラカグ)」まで、とっておきの和菓子を巡りながら歩きます。

和菓子散歩スタート!「いいだばし萬年堂」を目指す。

大久保通り

大久保通りへ進み直進

神楽坂への最寄りはJR飯田橋駅の西口ですが、和菓子散歩は東口からスタート。改札を背に左手へ進み、外堀通りを渡って大久保通りへ。


 
駅から徒歩数分で目指す「いいだばし萬年堂」に到着! 神楽坂から少し離れた場所にある、知る人ぞ知る上生菓子の名店です。店舗の外に置かれたショーケースで季節のお菓子を確認してから店内へ。
いいだばし萬年堂

「いいだばし萬年堂」。地下鉄であればC1出口からすぐ


いいだばし萬年堂」は、江戸時代前期に京都で創業し、明治5年に東京へ移転した銀座の「萬年堂本店」11代目の息子さんが平成5年に独立開業した和菓子店。こし餡に餅粉を混ぜて蒸し、揉みこなした「こなし」製の上生菓子も並ぶのは、京都の流れを汲む同店ならではです。

お赤飯そっくりの蒸し菓子「御目出糖(おめでとう)」で知られますが、季節の上生菓子を見逃してはもったいない。2月であれば、シナモンの香る伝統的な「つばき餅」のほか、バレンタインデーをモチーフにしたものも評判です。
つばき餅

上は「つばき餅」330円、下はういろう生地で白餡といちごを包んだ「恋づつみ」(2/6~14)350円(税抜)


和菓子の伝統的な味わいを大切にし、西欧の行事でもチョコレートや乳製品などは使わず、意匠(デザイン)や菓銘(菓子の名)で表現する同店。

たとえばバレンタインデーには苺大福を上生菓子仕立てにした「恋づつみ」に、御目出糖をハート型などのこなし餡で飾った 「咲々(さきさき)」や「小春(こはる)」。和菓子ならではの遊び心に魅せられます。
御目出糖

上は「御目出糖」260円、下は「六花煎」5枚入270円(税抜)。20日の日持ち


キュートな見た目に品の良い味わい。加えて日持ちも良いとあって、お土産に愛用している「六花煎(ろっかせん)」。米粉の生地をふんわりサクッと焼き上げたもので、東京の和菓子店ではあまり見ることのない「麩焼煎餅(ふやきせんべい)」と呼ばれる口溶けの良いお菓子です。

抹茶、梅、柚子、生姜、あまから、和三盆糖の6種類があり、いずれもそれぞれの香りが引き立つほのかな甘さ。

和菓子散歩はスタートしたばかり。ふんわりと軽い「六花煎」は、長時間持ち歩いても負担にはならないので、安心してたっぷり買い込めます。

(詳細コラム→「いいだばし萬年堂」ひな祭りの和菓子

<店舗情報>
■ 「いいだばし萬年堂」 
電話、Fax、またはメールでお取り寄せ可能
所在地:東京都新宿区揚場町2-19徳ビル1F 
JR「飯田橋」駅 東口より徒歩数分。
東京メトロ有楽町線・東西線・南北線、
都営地下鉄 大江戸線「飯田橋」駅C1出口よりすぐ。
もしくはB1出口より徒歩数分。 
Tel:03-3266-0544
Fax:03-3266-0545
営業時間:平日10:00~19:00、土曜日~17:00
定休日:日曜・祝日(不定休)
但し3/3、5/5、彼岸の中日、12/25~31は営業


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