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「超高分配」の背景には何がある?

最近は、毎月分配型の投資信託の中でも、200円以上など高水準の分配を行う「超高分配」ファンドが人気です。こうしたファンドの特徴は、投資対象資産が多岐にわたっているということと、「高い分配を可能にするための仕組み」を用いているという点です。詳しく見ていきましょう。

篠田 尚子

執筆者:篠田 尚子

投資信託ガイド

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高分配を可能にするための資産

「超高分配」ファンドの1階部分にあたる投資対象資産の主なものは以下の3つです。いずれも、高分配、高利回りを可能にする理由を持ち合わせていることが分かります。

■ リート
法人税が免除される分、より多くの利益を投資家に分配することができる。

■ 高配当株式
業績が景気に左右されにくい企業や、資本効率の良い企業は、投資家である株主に厚めの利益配分を行うことができる。

■ ハイイールド債券
格付会社によって付与された信用格付けが低い分、投資家は高い利回りを期待できる。

また、ファンドによってはさらにブラジルレアルやトルコリラのような高金利通貨のほか、オプション取引も組み合わせています。つまり、毎月200円以上など高水準の分配を実現するためには、その分だけ多くの収益源を持つ必要があるのです。

「超高分配」ファンドと収益源

「超高分配」ファンドと収益源
 


金利水準と投資家の要求は反比例している!

10年ほど前までは、格付けの高い先進国債券に投資を行い、30~50円程度の分配金を支払うものが主流でした。しかし、2008年のリーマンショック以降、金利を取り巻く環境が急変すると、あらゆる仕組みを用いて高分配を目指すファンドの設定が相次ぎました。世界的な低金利傾向と反比例するように、投資家の分配金に対する要求水準は上昇しています。

なお、投資信託の最終的な分配額は、運用を担う運用会社(投信委託会社)が決定します。多くの収益源を持っているからと言って必ずしも高い分配金が保証されているわけではないという点には注意が必要です。
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