生命保険/生命保険会社の選び方

共済と保険の違いは? 6つのポイントで比較(2ページ目)

共済と生命保険。いずれも、いざというときの備えとして入るものですが、何がどう違うのでしょうか? 6つのポイントに沿って比較してみました。

松浦 建二

執筆者:松浦 建二

医療保険ガイド

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ポイント4:保障内容に大きな差はない

安心できる入院や手術への備えをしておきたい

安心できる入院や手術への備えをしておきたい

●都民共済の場合
都民共済のDMの中身をみてみると、「総合保障型」「入院保障型」「医療特約」「こども型」の各商品が載っています。

・入院保障型
生保の医療保険のような入院・通院保障、手術保障、先進医療保障に少額の死亡保障付き

・医療特約

入院一時金保障や手術保障、先進医療の上乗せ保障、退院後の保障など、医療保険にあるような保障内容

・総合保障型

入院保障型に比べて、死亡保障は大きく、医療保障は小さくしてある

・こども型

死亡や医療保障のほか、扶養者の死亡保障や第三者への損害賠償など、特徴的な保障もある

●全労災の場合
全労済は「医療安心タイプ」「総合タイプ」「傷害安心タイプ」「シニア傷害安心タイプ」「キッズタイプ」「がん保障プラス」が載っています。

・医療安心タイプ

都民共済の入院保障型と同様に入院・通院保障、手術保障、先進医療保障、少額の死亡保障付き

・がん保障プラス
がんと診断された場合の一時金保障、がんの入院・手術保障など、がん保険と似た保障内容

・総合タイプ
入院・通院保障以外に死亡保障や介護・障害保障がセット

・キッズタイプ
都民共済のこども型と同様に、第三者への損害賠償の補償付き

どちらの共済も、死亡や医療の保障においては、生命保険と比べて保障内容に特筆すべき差はありません。保障の大きさや特約に多少の選択肢が用意されているものの、生命保険に比べて商品数をかなり少なくして、わかりやすさを追求していると言えます。

ポイント5:共済では損害保険商品も扱っている

都民共済と全労済のDMをじっくり見てみると、死亡や医療の保障だけでなく、火災共済の案内もしていることに気が付きます。共済では生命保険商品だけでなく損害保険会社の主力商品である火災保険と同じような補償も取り扱っているのです。

例えば全労済には、「火災の保障」自然災害の保障」「家財の保障」が載っています。自然災害では台風や豪雨による全壊・流失などから、地震による全壊・全焼まで幅広く備えることができるようになっています。火災共済の申し込みをする場合はDMだけでは完結せず、必要事項を書いて見積書を請求するようになっています。

ポイント6:共済と生命保険では監督官庁が違う

生命保険会社の監督官庁は金融庁です。一方、共済は、例えばJA共済は農林水産省、CO・OP共済や都道府県民共済、全労済等は厚生労働省が監督しています。ただ、監督官庁が違うと加入者に何か大きな影響があるかと言えば、昨今はほとんど影響がないようです。

最近は、死亡保障や医療保障の生命保険商品も共済商品も、内容は似てきているように感じます。営利なのか非営利なのかの違いはあっても、健全経営のためには加入者を増やしていく必要があります。そのため、どこも売れ筋商品を意識した内容になってしまっているのではないでしょうか。もし自宅に共済のDMが投げ込まれていたら、6つのポイントに沿って、一度じっくりと読んでみるのをおすすめします。

死亡や入院などへの備えを考える時は、共済か保険かという選択よりも、共済も保険も含めた中から自分に最も合った保障を見つけるようにしましょう。

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