辞める前に次の転職を決めよう(2ページ目)

キャリアの継続性が大切

さらに深刻なのは、会社生活をしていたときの生活ペースが崩れ、気力、体力ともに以前より弱まってしまうことです。あまりに多くの負けゲーム（書類選考落ち、面接落ちなど）を経験すると、誰でもプライドや自分に対する自信を失ってしまいかねません。

実際、再就職先が決まらない人に対する偏見もあります。まるでババ抜きをしているかのように、誰もがひかなかったカード（失業期間が長引いているビジネスパーソン）には手をつけたくないという心理が生まれてくるのです。誰もが評価をしなかったのだから（本当のところは必ずしも事実ではないのですが）、自分たちの会社も慎重になろうという、何とも消極的なダメ出しが増えていくわけです。こうした状況もトータルで考えて、果たして早期退職制度の損得勘定はどうであるか、そこをよく考えてみることが必要です。

できることなら転職先を決めてから転職するべきであることは明らかであり、辞めてから転職活動をすることに大きなリスクがあることは肝に銘じておくべきでしょう。キャリアはビジネスパーソンにとって何よりも大切であり、特にキャリアは「継続性」が問われるため、転職に踏み切る場合はその点に十分注意しながら、将来の計画を立てることをお勧めしたいと思います。