投資信託/NISA(日本版ISA)とは?その活用法

NISAでの投資に向く金融商品はなにか

日本版ISAの正式名称が「NISA(ニーサ)」に決定しました。すでに多くの金融機関が事前口座開設予約などに動くなど、口座獲得競争がヒートアップしています。実際、NISAで運用するのに適した金融商品はなにか、考えてみたいと思います。

鈴木 雅光

執筆者:鈴木 雅光

投資信託ガイド

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金額指定で売買できる投資信託はNISA向き

NISAのメリットを生かせる金融商品を選ぼう

NISAのメリットを生かせる金融商品を選ぼう

NISA(日本版ISA、少額投資非課税制度)を通じて投資できる金融商品は、「株式および株式投資信託」とされています。ただ、この範囲は意外と広く、たとえば楽天証券は外国株式も対象にすると発表しています。もちろん、ETFやJ-REITも対象になります。

さて、実際にNISAの口座を使って投資する場合、どの投資商品を用いたほうがよいのでしょうか。まず、個別銘柄と株式投資信託のどちらがよいのか、という選択に悩むと思いますが、使い勝手という点で考えると、株式投資信託に軍配が上がります。

個別銘柄のほうが期待リターンは高くなる可能性があるのですが、問題は毎年の非課税枠である100万円ぴったりで投資できないことです。

たとえば1単元100株で、1株の株価が3500円の銘柄があるとしましょう。1単元の購入金額は、手数料を省いて考えると35万円。これを3単元買うと、総額は105万円で5万円オーバーしてしまうため、2単元までしか買えません。

つまり、非課税枠ギリギリまで投資しようと思っても、この銘柄だけに投資するのであれば、合計70万円分までしか投資できないのです。

ロールオーバー時にも問題が生じます。NISAは預けた年から起算して5年目の年末に1度だけロールオーバーできます。もし投資対象が値上がりして100万円を超えていた場合は、その超過分のみを売却し、100万円分をロールオーバーすることになりますが、これも個別銘柄の場合だと、なにかと不都合が生じます。

たとえば前出の銘柄の株価が6000円になっていたとしましょう。2単元を保有していますから、合計金額は120万円になります。しかし、個別銘柄の場合、20万円分だけを売却するわけにはいきません。そのため1単元分を売却することになり、NISA口座でロールオーバーできるのは1単元のみになってしまうのです。

同じことはETF、J-REITにも当てはまります。しかもJ-REITの場合は、3月末までの価格上昇で最低投資金額が100万円を超える銘柄もあり、NISA口座を使って投資するのが難しい状況です。

このように考えていくと、結局のところ、NISAで一番投資しやすいのは株式投資信託ということになるのです。

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