投資信託/投資信託を買うときにチェックしたい指標

国内株式ファンドで知っておきたい指標とは?

インデックス型はもちろん、多くの国内株式ファンドはTOPIXや日経平均株価に沿って値動きしています。基準価額の方向性をつかむには、日本経済全体の流れをつかむことが大切。日本の経済や企業の動向をチェックできる基本的な指標をご紹介しましょう。

執筆者:村岡 里香

  • Comment Page Icon
国内株式ファンドの基準価額の方向性をつかむには、日本経済全体の流れをつかむことが大切です。日本の経済や企業の動向を知るうえで、おさえておきたい基礎的な指標についてご紹介します。

チェックしたい指標その1、GDP成長率

基本的には、経済が成長するほど株式ファンドの基準価額も成長が期待できる

経済が成長するほどファンドの基準価額も成長が期待できる、というのが基本的な考え方

株価は企業の価値をあらわすもの。企業が積極的に生産を増やし、利益を増やしていく中で株価は上昇します。よって、国全体の経済が大きく成長するほど、株式市場からのリターンも大きくなると考えられます。

国の経済成長力をはかるうえで最も重要な指標がGDP(国内総生産)です。GDPとは、国内で1年間に新しく生みだされた生産物やサービスの合計額のことで、国の経済規模をあらわすものさしとして重要視されています。

日本の経済が将来にわたりどれくらい成長していくのか、IMFやOECDといった国際機関が各国のデータを分析して経済見通しをまとめています。例えば、OECDは今年11月の発表で、2011年から2060年の50年間、日本の経済成長のペースは年平均1.3%と予想しています。アメリカで2.1%、ドイツで1.1%など先進国全体で成長ピッチはのんびり。経済の成熟時代にはいり、長期にわたり低成長が続くことをしめしています。

長期予想と足元の推移をつかんでおこう

株価は景気によって変動するため、GDP推移と株価は反対に動くことも多い。

株価は景気により変動するため、GDP推移と株価は反対に動くことも多いのでご注意を

日本の株価は、長い目で見れば、GDPの成長に連動してゆっくりと成長するとみられます。しかし、短期的には、景気の波によって上がったり下がったりを繰り返すもの。国内株式ファンドに投資する場合は、長期の成長性をイメージしつつ、今がどんな経済状態なのかをつかむことが大事になります。

そこで内閣府から四半期ごとにGDPの発表されるGDPの動向に注目しましょう。国内経済が好調なときはGDPの伸び率が高く、不調なときは低くなります。伸びが高ければ足元の国内株式ファンドの値動きも堅調、低ければ軟調ととらえることができます。

日本経済は金融危機後、そして東日本大震災で大きく後退。その後ゆるやかに回復しましたが、足元では中国、欧州経済の減速により再びマイナス成長に。

内閣府データより作成。現在株価は堅調ですが、、足元の経済は中国、欧州経済の減速により再びマイナス成長。早い回復なるか…!?


なお、GDPには、物価変動の影響を受ける名目GDPと、物価変動の影響を取り除いた実質GDPの2種類があります。経済規模を確認する際には名目GDPで見るのが一般的ですが、経済活動の推移の変化を見る際には、実質GDPで見ることが大切です。

※内閣府のGDP統計はこちらで確認できます。

次のページでは、国内景気の波をつかむのに役立つ指標をご紹介します。>>>>

  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます