VW(フォルクスワーゲン)/up!

コンパクトの新スタンダード、VW up!(3ページ目)

デザイン、走り、機能性(安全性を含む)、環境性を高次元でシンプルに達成した、VWの新コンパクトカーがup! 。日本における価格設定もまさかの150万円切りスタートと、まさしく「快哉を叫ぶ」クルマです。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

小細工なし、雑味のない一本気な味わい

VW up!

ムーブ アップ! は14インチスチールホイール、ハイ アップ! は15インチアルミホイールを装着。ハイ アップ! にオプションで電動パノラマスライディングルーフ(12.6万円)も用意される


が、しかし……。このクルマの走りを体験してみれば、そんなことはいずれ瑣末なことばかりで、マイナスポイントを補ってあまりある、いや、もっといえば忘れてしまっていいほどのパフォーマンスに、すぐさまプラスのそろばんを弾いて、納得される方も多いはずだ。

もちろん、ゴルフと同じレベルの走りである、なんて、そこまでは言えない。けれども人によってはポロ級、もしくはやや劣るくらいだと思われることだろう。この2台もまた、それぞれのクラスのスタンダードであり、独自の世界観を築きあげている。先だってパリショーでデビューした新型ゴルフをみれば分かるけれども、弟分たちの成長に押し上げられるような格好で、グレードアップしていた。

up! の走りをひとことで言うと、雑味のない一本気な味わい、に尽きる。余計な小細工なし。米の品種はもちろん、その研ぎ方から炊き方にまでこだわって供される白飯のようなもので、その美味さを味わうのに、漬け物も梅干しも無用、という感じである。

とにかく、シャシーとボディのデキがいい。それはもう、ディメンジョンのセットだけに理由を求められないほど、煮詰められている。一体感だとか、軽快といった褒め言葉を小型車では今後、up!以外に使えないんじゃないか、と思うくらいだ。

アクセルペダルをかるく踏んで、ハンドルをさっと回し、とんと駐車場の段差を超えた瞬間に、“いいクルマだなあ”と、思える。これはもう、誰だって、そう感じることができる。

ウソだと思うなら、同じ日にVWとどこでもいいから国産メーカーのディーラーに行って、up! とリッターカーを試乗してください。ディーラーの駐車場から道路に出た瞬間の“気分”が、そうとうに違うはず。

不満があるとすれば、2ペダルのマニュアルトランスミッションASGくらいだろうか。アクセルペダルを深めに踏んだままで加速すると、2ペダルMTに特有の“揺り返し”がある。トルコンATに慣れた日本のユーザーが嫌うタイプのフィールだ。

こればっかりは、慣れてもらうか、シフトアップ時にちょっとアクセルを戻してもらうか、いっそマニュアルモードでコキコキ操作してもらうしかない。街中では、できるだけ深く踏み込まないようにしていれば、それほどショックもないし、燃費にもいい。効率性重視の軽量ミッションである。使いこなすにこしたことはない。

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