和菓子/甘味処

「ぎおん徳屋 原宿店」祇園の行列店の味を東京で!(2ページ目)

京都・祇園の行列の絶えない甘味処「ぎおん徳屋」が東京に初出店。場所は「ユナイテッドアローズ 原宿本店 ウィメンズ館」の1階です。名物の「本わらびもち」に「宇治金時」、原宿店限定の「あいすくりん」。混雑を避けるなら、平日の昼間が狙い目です。

原 亜樹子

執筆者:原 亜樹子

和菓子ガイド

「本わらびもち」 

本わらびもち

徳屋の「本わらびもち」(1200円)黒味がかった色は、本わらび粉ならでは

「ぎおん徳屋」といえば「本わらびもち」。年間契約している希少な九州産の本わらび粉と、和三盆糖を合わせて煉り上げたもの。雪平鍋で少量ずつ作り、煉り上がったものをすぐに削った氷に盛りつけます。

花をかたどったきな粉と黒みつが添えられていますが「最初は何も付けずに」と勧められ、まずはそのままひとくち。しっかりと煉られた証に、お箸で掬うようにつまむと、とろんとよく伸びつつも適度な弾力があり、喉越しはつるりと柔らか。上質な本わらび粉独特の、野趣ある香りが贅沢です。

そのまま味わった後は、黒みつで甘味とコクを楽しむのもよし。和三盆糖を合わせたきな粉で香ばしさを楽しむのもよし。

京都の本店では、桐箱入りの本わらび餅のおもたせの用意があります。時期は未定ですが、原宿店でもおもたせを計画中とのこと。

特上抹茶「宇治金時」 

宇治金時

特上抹茶「宇治金時」(1300円)金箔が頂上を飾る

「ぎおん徳屋」では、一年を通してかき氷が楽しめ(※季節限定の味もあり)、夏場は「本わらびもち」と並ぶほどの人気です。香ばしい「お番茶のかき氷」(季節限定)、黒蜜ときな粉の「黒みつかき氷」(季節限定)、自家製練乳の「練乳金時(つぶあん、白玉入り)」・「練乳氷」(通年)がありますが、今回は通年人気が高いという特上抹茶「宇治金時」をいただきました。

風を当てて不純物を飛ばしながら一週間かけてじっくりと凍らせる氷を使い、器の底は溶けづらいようにしっかりと、上はふんわりと削り方を変えています。香ばしさを添えるため表面に振りかけられる抹茶の粉も、注文ごとに点てる抹茶の蜜も、香り高い柳桜園茶舗の「綾の森」を使います。

底には予め抹茶の蜜がかけられていますが、溶けやすい上部用に蜜が別添えされているのは嬉しい配慮。抹茶の豊かな香りと氷の口溶けを楽しんでいると、2層の氷の間から、丹波の大納言小豆の粒あんと、麦焦がし入りの白玉が顔をのぞかせます。ここで冷えた舌はリラックスし、ふわふわからシャリシャリへと変わる2層目の氷も堪能できます。

あいすくりん

あいすくりん

「あいすくりん」(1000円)原宿店限定 ※「徳屋の黒みつ」のアイスクリーム(右)には、五色あられのトッピングがのります

かき氷の直接的な冷たさが苦手な方におすすめなのは、原宿店限定の「あいすくりん」。金箔を飾った「京抹茶と和三盆糖」と、「徳屋の黒みつ」の2種類のアイスクリームに、栗の甘露煮、白玉、きな粉が添えられています。

かき氷で抹茶を存分に堪能した後だったからか、私は、ねっとりと濃厚な黒蜜の香りに、振りかけられた五色あられのカリッとした食感が重なる黒蜜のアイスクリームの方が好みでした。

京都を訪れても、行列を前に泣く泣く入店を諦めることが多かった「ぎおん徳屋」。出店したばかりで、まだあまり知られていない原宿店は、平日であれば、まだそれほど混雑することはありません。とはいえ行列するのは時間の問題。今のうちの来店をおすすめします!

<店舗情報>
※原宿店は2017年9月閉店。
ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店・名古屋駅店で「おもたせ」を販売。
■「ぎおん徳屋 原宿店
東京都渋谷区神宮前2-31-12  1F
ユナイテッドアローズ 原宿本店 ウィメンズ館1F
TEL:03-5772-6860
営業時間:12:00~20:00(月~金)
11:00~20:00(土・日・祝)
東京メトロ東西線千代田線・副都心線 明治神宮前駅より徒歩約8分
地図:ユナイテッドアローズ 原宿本店 ウィメンズ館


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