イル カント デル マッジョ(3ページ目)

・前菜
前菜はリボッリータや、クロスティーニ、ランプレドットの煮込み等、トスカーナ料理オンリー。この潔さにシェフのトスカーナに対する愛を感じますね。

写真の料理は「野菜のスフレ」。これは元々ホウレンソウを使ったトスカーナの郷土料理が原型なのですが、シェフが修行されていた「IL CANTO DEL MAGGIO」のレシピにアレンジを加えた一皿となっています。

中には細かくした茄子や玉葱が入っており、それを玉子と小麦粉で固めたスフォルマートのような仕上がりで、外はカリっと、中はトロトロ。素材の旨味がギュギュッと詰まった味わいです。ソースはペコリーノチーズを使ったもの。これはワインがすすみますね。

尚、中身の野菜は季節毎に変わっていくとのこと。


・パスタ料理
パスタメニューは定番の一種類以外は全て手打ち。写真は「パッパルデッレ、鴨のスーゴ」です。元々パッパルデッレは幅広麺ですが、シェフのパッパルデッレは2センチ超えはあろうかという幅広さ！　おかげでスーゴが麺全体に絡まって、より味わい深く楽しめます。スーゴ自体もコクはあるのに繊細な味わいで、これまた秀逸の出来栄え。パンが無塩なので、残ったソースをつけて食べてもベターです。

日本では極めて珍しい高純度なトスカーナ料理店

尚、ランチはランブレドット(牛の第4胃)とボッリート(茹で肉)のパニーニのみ。このパニーニに使われているパンは京都のパン屋さんに作ってもらっているとのことで、フィレンツェでよく見かける「ロゼッタ」という種類のパンに似ています。

日本でロゼッタ風のパンを使ったパニーニがあるだけでも驚きですが、パニーニ自体もフィレンツェの名店「ネルボーネ」風になっており、分かる人なら思わず「ニヤリ」となってしまう通向けパニーニとなっているのです。

今後は、昼はパニーニ、夜はビステッカ、とトスカーナ(フィレンツェ)料理の王道、つまり、トスカーナらしい「肉とワインの店」として、ブレずにやって行きたいとおっしゃるシェフ。

高純度なトスカーナ料理を楽しめる一軒が、京都のど真ん中に誕生です。


＜DATA＞
・店名： オステリア　イル・カント・デル・マッジョ
・所在地：京都市中京区堺町蛸薬師下ル菊屋町512-2
・アクセス：阪急電鉄「烏丸駅」徒歩約4分
・地図：Yahoo!地図情報
・TEL：075-211-7768
・営業時間：11:30～14:30(土日祝のみ)、18:00～22:00
・定休日：木曜日