予防接種・ワクチン/その他の病気の予防接種

MRワクチン(麻疹・風疹)の接種・時期・副作用

麻疹、風疹は特効薬がないので予防が大切になります。予防法で効果的なのが予防接種です。麻疹(measles)、風疹(rubella)の頭文字を取ってMRワクチンと言います。MRワクチンの効果、発熱などの副作用、間隔等の基礎知識について解説します。

この記事の担当ガイド

法律、経済など多くの資格をもつ現役のアレルギー・小児科医師

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麻疹と風疹の予防接種……MRワクチン

麻疹と風疹の予防接種として行われるMRワクチン。麻疹(measles)のM、風疹(rubella)のRを取って、MRワクチンと呼ばれています。

麻疹ウイルスと風疹ウイルスの毒性を減らしたウイルスを使っている、生ワクチンです。麻疹ワクチンはニワトリの細胞を、風疹ワクチンはウズラの細胞を使って作られています。

アメリカでは、麻疹(measles)、おたふくかぜ(mumps)、風疹(rubella)、水疱瘡(varicella)の4種類を同時に1本の注射で接種するMMRVワクチンが行われていますが、日本ではMRワクチンしかありません。

MRワクチンとは・MRワクチンの効果

MRワクチン

麻疹と風疹の予防のMRワクチンで、溶かすと赤い液になります

MRワクチンを接種することで、麻疹と風疹を同時に予防することができます。定期接種といって、予防接種法に基づき定期的に公費で接種するワクチンです。

このワクチンで予防できるのは

  • 麻疹(はしか)……発熱と発疹がみられ、肺炎などまだまだ死亡例のある病気
  • 風疹……3日はしかとも言われ、発疹と発熱で妊婦に罹ると先天性風疹症候群を起こす病気
の2つ。ワクチンを接種することによって、95%以上の人が麻疹と風疹のウイルスに対する免疫力をつけることができます。


MRワクチンの対象年齢・接種間隔

以前は、麻疹ワクチンと風疹ワクチンは別々で、しかも1回のみでした。現在は、2回接種します。1期は生後12ヶ月~24ヶ月に1回、2期は5~7歳に1回行います。

以前は1回しか行っていなかったため、1回しか受けていない子供については、平成20年4月から平成25年3月31日まで5年間に限って、第3期として中学1年生、第4期として高校3年生に、接種することになっています。第3期と第4期は1回していない人の2回目ですので、生まれた年齢によって、第3期になるか第4期になるかが決まります。2007年に1回しか麻疹ワクチンをしていない中学生、高校生、大学生で麻疹が大流行をしたために、この第3期と第4期が行われることになったのですが、あまり周知されていません。接種率が悪く、何らかの対策が必要とされています。
(現在は、第3期、第4期の定期接種は終了しています 2013年4月現在)

MRワクチン以外のワクチンを接種する場合、27日以上の日にちを空ける必要があります。

MRワクチンは上腕の皮下に注射します。1回0.5mlで注射する時の痛みも少なく、多くの子供が泣かずに受けることができるワクチンの1つです。

MRワクチンの副作用

副作用としては、注射部位が赤くなったりする局所反応と発熱、発疹、蕁麻疹などがあります。発熱、発疹などは接種後7~10日後に見られます。1期で、発熱が約17%、発疹が約5%、2期で、発熱が約7%、発疹が約2%程度です。これらの症状は1~3日で治ります。

MRワクチンの課題

麻疹は、ワクチンをすれば予防できうる病気です。感染力が強く、1人が麻疹を発症すると、周りの20人に感染すると言われています。風疹は妊婦に感染すると胎児の奇形を起こすリスクがあります。

以前は、日本でもMMRワクチンと言って、おたふくかぜの予防接種も定期接種として行ってきました。しかし、おたふくかぜワクチンによる髄膜炎の発症で中止となり、現在まで、おたふくかぜワクチンは任意接種のままで自費です。おたふくかぜに罹ると、難聴の危険性が高まると言う報告もあります。おたふくかぜも罹ると特効薬がありません。個別接種すれば、それだけ注射の回数が増え、子供の負担も増えます。

一刻も早く、国際的に使われつつあるMMRVワクチンによって、感染症を減らすことが大切ではないかと思います。伝染病は、自分が加害者にも被害者にもなるのです。

1~2歳のMRワクチンの接種率はよいので、最近は、小児科医としても、麻疹、風疹を診る機会が減りました。発熱時には麻疹と判らないため、以前は発疹が出る頃に麻疹と判って、隔離したりと大変でした。その意味でも、MMRVとして定期接種になれば、おたふくかぜと水痘に罹る人も減らせるのではないかと考えています。

更新日:2011年08月16日

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