感染症/感染症のしくみ・感染経路・予防法・治療法

風邪・花粉症で起きる味覚障害の原因・対策

味は五感を総合した感覚で、記憶と関係しています。辛味は味覚障害でも残るので他の味とは別です。風邪の後や、花粉症、薬剤により、味がわからなくなることがあります。偏った食生活による亜鉛不足は、治癒できない味覚障害が起きることがあるので注意が必要です。

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体調の変化で味覚が変わる?

味の四成分

甘味・塩味・酸味・苦味で成り立つ味の四要素。正しく感知できていますか?

普段意識することのない味覚ですが、実は体調によって感じる「味」は変化します。本来の味覚は、食物が腐敗していないか、食べても安全かを見分けるためにありますが、その時必要な栄養素に対する要求が、味覚を変化させている可能性があるのです。発汗により塩分を失いやすい夏は、塩分が濃い味を好むとされています。また、経験がある方が多いと思いますが、鼻が詰まると味が変化し、「何の味もしない」と感じることもあるようです。

同じものを食べても違った味がする場合、味がわからないという表現になります。味が変わったと感じたら、体調に異変があると考えることも大切です。

味覚がおかしくなる原因

「味がしない」「いつもと違う味に感じる」など、味覚がおかしくなる原因には以下のようなものが考えられます。

■感染症 (風邪・インフルエンザなど)
体調不良で発熱して寝こんで食欲もなくなり解熱した後、味覚が一時的に変わったり、極端な場合は味が全く分からなくなってしまうことがあります。これは「感冒後味覚障害(感冒後嗅覚障害味覚障害)」と呼ばれるもの。

多くの場合は自然治癒するため、心配いりません。治癒までの期間は個人差があり、嗅覚の回復と味覚の回復がずれることもあります。回復を自覚できない場合は、早めに耳鼻科を受診しましょう。

■花粉症
鼻炎による嗅覚障害により、味がわからなくなることがあります。症状が強いと、完全に匂い自体も消失します。花粉症では口腔内の炎症も起きるので舌にも炎症が及びます。花粉症の症状が治まれば味覚も戻る場合が多いので、耳鼻科で治療を受けましょう。

■薬
味覚障害を起こす報告がある薬剤は100以上あります。長期間飲む事が多い、降圧剤、痛風薬、鎮痛剤などで起きます。処方薬だけでなく、市販薬でも味覚障害は起こります。薬を飲み始めてすぐに味覚障害が起きなくても、飲み続けているうちに味覚障害を起こす場合があります。長期的に薬剤を飲んでいる人は味覚障害に注意が必要です。

■亜鉛不足
人に必要な栄養素のひとつに亜鉛があります。活性酸素の消去を始め、男性の場合は生殖能力にも関係しています。味覚を感じるのは舌などに約1万個ある「味蕾(みらい)」で、これは亜鉛が必要な細胞です。亜鉛不足は、極端な食事や自己流ダイエットの場合などで起こるとされています。亜鉛不足が一定期間続くと味蕾が消失してしまいます。

他の症状と違い注意が必要なのは、味蕾は再生しないという点です。深刻な亜鉛不足で起きる味覚障害は治らないことになります。味蕾が消失しても辛味は感じることができるので、辛いものを好んで食べるようになることも。極端に辛味を欲するようになったら要注意です。予防が第一なので、極端なダイエットは控えるとともに、風邪や花粉症以外での味覚異常に気づいたら、早めに受診するようにしましょう。

味覚障害を自覚したら耳鼻科受診を

味覚障害の場合に、受診すべき科は耳鼻科です。味覚障害単独でなく、嗅覚障害で味を感じなくなっている場合もあるからです。薬剤性の場合もあるので、処方薬がある場合は処方箋を持っていくようにしましょう。

次のページでは、騙されやすい甘味や、旨味の正体など、味覚に関するトリビアをご紹介します。

更新日:2011年01月12日

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