アトピー性皮膚炎/アトピー性皮膚炎の合併症・似た病気

麻疹(はしか)って!?  アトピーへの影響(2ページ目)

麻疹(はしか)は、ウイルスの病気で、空気感染しますので、流行すると、広がります。麻疹について、今回、小児科医として説明します。アトピーがなくても必見です。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド

麻疹の治療法は

予防接種が一番の特効薬になります
残念ながら、麻疹ウイルスに直接効果のある薬はありません。つまり特効薬はないのです。
それぞれの症状に応じた治療になります。
  • 咳→咳止め・鎮咳剤・去痰剤(痰きり)
  • 鼻水→風邪薬
  • 発熱→解熱剤
  • 発疹
  • 眼球結膜充血・目やに→点眼薬

特に、脱水に注意が必要です。合併症にも注意していく必要があります。
開発途上国では、ビタミンAが麻疹の死亡率は低下させるという報告があります。

以上、特効薬がないので、予防が一番です。
予防接種が効果的で、有効率(予防接種によって発症を予防できる率)は95%以上です。

アトピーでの予防接種の注意点は、予防接種の注意点 特にアトピーではをぜひ参考にしてください。

免疫力が落ちている人が、麻疹患者と接触すると、重症になりやすいので、接触から3日(72時間)以内に、免疫グロブリン(ウイルスを中和する体の免疫成分)を使用すると、発症が予防できます。

もし、かかったときに、学校や幼稚園などに登園・登校できるのは、解熱後3日以降です。ちなみに、出席停止なので、欠席日数として、カウントされません。

アトピーと嘔吐下痢風邪でアトピーが悪化する?RSウイルスはアレルギーを起こすでも説明してますが、ウイルスに対する特効薬はないのです。

普段から、免疫力を低下させないようにすること
手洗いやうがいなどで病気を予防すること

が大切です。


豆知識
空気感染:飛沫感染と違い、病原体そのものが空気中に飛んで拡がる。粒子は小さいため、広範囲に病原体が拡がる。代表的な病原体は、水痘(みずぼうそう)、結核、そして、今回の麻疹(はしか)である



アトピーと病気シリーズ
【第1回】アトピーとインフルエンザ
【第2回】アトピーと嘔吐下痢
【第3回】アトピーと水虫
【第4回】プール熱・はやり目の原因は?
【第5回】風邪でアトピーが悪化する?
【第6回】RSウイルスはアレルギーを起こす
【第7回】麻疹(はしか)って!?  アトピーへの影響


<参考リンク先>

大流行の麻疹(はしか)の予防は可能か(All About 家庭の医学)

教えてドクター!Q&A vol.16 麻疹(はしか)の知識と対処法(All About 子供の健康)

要注意!10代を中心に麻疹が流行中(All About 子供の健康)
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