飲酒・アルコール/飲酒・アルコールの健康効果

酒は百薬の長、飲酒量の目安(3ページ目)

飲酒習慣のある人にとって、適度なお酒は健康にとって好ましい影響を与える可能性があります。ただし、飲みすぎは健康を損ねてしまうことも。忘年会・新年会に向けて飲酒量の目安をご説明します。

執筆者:吉國 友和

女性はお酒に強い?

一杯のお酒
男性と女性、お酒に強いのはどっち?
あくまでも可能性としてですが、一説には女性のほうが「お酒に強い」とも言われています。男性に比べて体脂肪の多い女性の体の中で、水に溶けずに脂肪に溶けやすい性質のアルコールが、血液中から体脂肪に速やかに移動するからではないかという理論です。

ところが、お酒に強いということは、飲んでいる最中には酔いが回りにくいため、深酒になってしまいやすく、翌日になってから体脂肪から溶け出したアルコールが肝臓で分解されるので二日酔いにもなりやすいとも考えられます。飲んだ分だけ分解されるのは誰でも同じことですので、「自分はお酒に強い」とは考えないほうが無難です。


お酒でダイエットは迷信 エンプティカロリー

ところで、お酒に含まれるエネルギー(カロリー)はエンプディカロリーと言われることがあります。エンプティとは日本語にすると「空(からっぽ)」という意味です。このことから「お酒のエネルギーが空っぽだから飲んでも太らない」という迷信ができたようですが、この場合のエンプティとは、エネルギー源であるカロリー以外の栄養素(ビタミンなど)を含んでいない、という意味です。

お酒を飲んで体が温かくなるのはお酒に含まれるエネルギーが速やかに分解されるためですが、お酒のすべてのエネルギーがその場で熱に変わるということではありません。余ったエネルギーは内臓脂肪として体の中に蓄えられてしまいますから、飲みすぎはメタボの要因の1つです。


これから年末年始にかけて忘年会や新年会、お酒を飲む機会も増える方も多いと思います。適度な飲酒は狭心症や心筋梗塞の予防効果も期待できますが、飲みすぎで健康を損ねないように、時間をかけてゆっくりとお酒を楽しみましょう。また、賢明な読者の方にはいらっしゃらないと思いますが、自分だけでなく他人まで不幸に陥れてしまう飲酒運転だけは絶対にしないでください。

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます