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挫折しない日経新聞の読み方<資産運用編>(2ページ目)

誰でも一度は、「日経新聞を読みこなせたら、うまく資産運用ができるかも」と思ったことがあるはず。「難しくて長続きしない」というあなたに、挫折せず楽しく読めるコツを伝授します。

執筆者:石原 敬子

読みグセをつける、この記事

新聞
興味のある、簡単な記事を毎日続けて読むところからスタートしてみては?
全くの日経ビギナーには、まず日経新聞の難しいイメージを払拭するために、「きょうのことば」と「回転いす」というコーナーをお勧めします。

「きょうのことば」は、朝刊の3面に毎日掲載されている、用語解説の記事です。最近取り上げられたのは「デジタル家電(9月21日)」「基準地価(9月20日)」「政府系投資機関(9月19日)」。単なる用語事典と違う点は、解説に時事的な説明を含んでいることと、ほとんど毎日図表が使われているところです。耳になじみのある言葉でも説明することができない、というような話題の用語が解説されています。

さらに読み進められるなら、「きょうのことば」で取り上げられた用語が使われている元のニュースを読んでみましょう。通常は、1面の記事中で使われています。その記事だけでも併せて読んでおくことで、1日ひとつのニュースとひとつの用語を仕入れたことになります。

「回転いす」とは、朝刊の企業面に毎日掲載されている記事です。通常は企業の社長のコメントを紹介するコーナーで、その企業の方向性がつかめます。記者会見や取材などの機会に社長がちょっと話したことを取り上げていますが、コンパクトにまとまって、特に読みやすい記事だと思います。このコーナーを毎日継続して読み続けるだけでも、十分、株式投資判断のヒントとなるでしょう。

「きょうのことば」で旬のキーワードを、「回転いす」で注目企業の話題を仕入れていけば、しだいに経済アレルギーから遠ざかります。関連する話題に興味が出始めたらしめたもの。他の紙面を覗いてみましょう。

資産運用のために、世の中の流れを知る

お金は、経済の血液ともいわれています。大切なお金を有効に運用するには、世の中、とくに経済の流れをつかんでおくことが大切です。流れといっても、今日に至るまでの過去のことだけではなく、今後がどうなるかの予測が重要です。

そのために有効な紙面は、「1面」と「総合面」です。「1面」では、その日の大きなニュースや重要なニュースが報じられています。「総合面」では、ニュースの事実関係だけではなく、その背景やそれまでのステップ、専門家のコメントなどが掲載されています。「1面」のニュースを深掘りしている「総合面」は、あなたの興味にうまくヒットすれば、おもしろく読める話題の日がきっとあるはずです。

ここで大事なことは、見出しで読む記事を選別すること。もちろん時間があれば、全ての記事に目を通しても良いのですが、自分に必要な記事を選択し、それを自分のものにするならば、「捨てる」記事があっても良い、というぐらいに割り切った方が長続きするものです。

もし、読み飛ばしてしまったけれどじつは後になって重要だったと気づかされるようなニュースがあった場合、それほど重要ならば、後日また特集が組まれたり週末の紙面で取り上げられたりして、目に触れる機会はあるはずです。欲張らないことが、長続きする秘訣です。

さらに、もう1ステップ上ることができれば、経済全般の流れをつかむために「経済面」まで読み進めることをお勧めします。ここでも同様に、見出しで読む記事を選ぶことを忘れずに。

ところで、具体的に株式投資や外貨投資のために読んでおきたいのは、どの紙面でしょうか。次のページで紹介しましょう。
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