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政府紙幣は日本経済の特効薬となるか?(3ページ目)

不況に苦しむ日本経済ですが、最近は政府紙幣を発行することが不況脱出への近道なのではないか、という声が出てきています。この政府紙幣とはどんなものなのでしょうか?

執筆者:鳥羽 賢

世界の政府紙幣の例(2)-ジンバブエ

アフリカの地図
アフリカの地図。緑色の部分がジンバブエ。
政府が自ら紙幣を発行している国の別の例としては、ジンバブエがあります。ジンバブエは政府が紙幣を無尽蔵に発行していますが、その結果がどうなっているかはこちらの記事を見ればわかると思われます。

ジンバブエでは史上稀に見るハイパーインフレが進行していて、国民生活は混乱の極にあります。いくら日本が政府紙幣を発行するといっても、すぐにここまで極端になることはないでしょうが、インフレには気をつけないといけません。

インフレになったら生活は?

政府紙幣が発行されてインフレになると、私たちの生活はどうなるのでしょうか? 通貨の価値が下がると、預貯金の価値が目減りしてしまいます。その中でも大変になるのは年金生活者と予想されます。

第1次大戦後、1923年のドイツでハイパーインフレが起こった時、最も被害を被ったのは年金や預貯金の利子で生活している老人達であったと言われています。給料をもらう労働者は、インフレになると給料額も増えるので多少はなんとかなります。しかし年金や預貯金が増えるわけではないので、それらで生活をしている人が一番大変になります。

2ページ目でもお話しましたが、政府紙幣を発行するにしても本当の問題は「どうやってそれを流通させるか?誰に渡すか?」であると思います。政府紙幣を発行するにしても、経済を混乱させないよう細心の注意を払って実行して欲しいものです。

参考サイト

時事通信(2009/2/10)


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