『日本パンコーディネーター協会』認定の正真正銘のパン・コーディネーターである。
3期生である。
基本の仕事がワインであるがゆえに、ワインにまつわる食関係の資格は、できるだけとろうと思いトライした。なにせ、ワインとパン(と、あと、チーズね)は、もう切っても切り離せない関係であるのだし。実際に勉強してみて、パンの広く深い世界にハマッてしまった。
で、である。
ワインと合うなら、日本酒や焼酎と合わせても、いいんじゃね? ・・・・・ということで、パンコーディネーター協会と協力し、日本酒&焼酎とパンの相性体験セミナーを開催したのだ。
セミナー参加の方は、パン好きのアマチュアの方、パン造りのプロ、お酒関係の方、マスコミ関係の方・・・など。 |
これが、驚くべきことに、めっちゃ、相性のいい組み合わせが登場したのだ。
いやいや、パンと和酒・・・、結構新しい世界かもよ。
日本酒、焼酎好きの方、業界関係の方、パン好きの方、パン業界の方、飲食業会の方、コレは新しい楽しみ方のヒントになるかも・・・・ですよ。
日本酒・焼酎とパンの「相性がいい」とはどういうこと?
集中して相性をみる。結構疲れるもの。 |
コレが重要。
お酒とお料理の相性のいいポイントには、「お酒が料理を美味しくする組み合わせ」、「料理がお酒を美味しくする組み合わせ」、「相反するフレーヴァーや味わいが交わることにより第3の味わいが生まれる(=マリアージュ)組み合わせ」・・・、といった考えがあるが、前例がない今回は、比較的わかりやすい、「同じようなフレーヴァーが同調する組み合わせ」を主に考えてみた。
はじめに日本酒・焼酎の簡単な基礎知識をお話。 |
研究結果は、以下の通り。
ずばり、日本酒・焼酎とパンの相性のいい組み合わせはコレだ!
【日本酒】
《1》 司牡丹 槽搾り 純米大吟醸酒 原酒 (高知)★香りが華やかでフルーティーなタイプ。ワイン的な高級酒。
◎苺ジャムパン
◎バゲット ブルーチーズ添え
大吟醸が持つ、イチゴ、バナナ、メロン、梨、桃のような甘く華やかなフルーツのフレーヴァーと苺ジャムとパン生地の甘さがピタリ同調。
また、ぴりりとした刺激と塩味と独特な旨みのある個性派のブルーチーズを香ばしいバゲットにのせたものとは、甘さと塩味の相反する個性をぶつけ合うことによって第3の味わいが生まれる。みごとなマリアージュだ。
《2》 司牡丹 超辛口 船中八策 (高知)
★軽快でなめらかなタイプ。さわやか、辛口、すっきり系。
◎食パン+カッテージチーズ
◎オリーブオイルとバジルのフォッカッチャ
軽めの食感の食パンに爽やかな酸味のあるカッテージチーズをぬったもの。サッパリタイプの日本酒には軽やかさと爽快さがベストマッチ。
日本酒の中にあるハーブのような爽快なフレーヴァーと、バジルの風味のもっちりとしたオリーブオイルベースのフォッカッチャは、まるでイタリアの白ワインとの相性のように無理なく美味しさが溶け合った。
《3》 司牡丹 山廃純米酒 かまわぬ (高知)
★しっかりとコクのあるタイプ。飲み飽きしない。お燗向き。
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◎あんパン・・・酒種生地。(桜の花の塩漬けがのったもの)
◎パン・ド・ビオロジック・ミッシュ・・・希少でなかなか手に入らないスペルト小麦の全粒粉、自家製天然酵母を使用。(酸味があり、味わい深く余韻が残るパン)+栗のペースト&クリームチーズ
和風パンの代表、アンパンと日本酒は、すこぶるいい相性。アンコと清酒は、本当に美味しいのだ(アンコのほかに、栗きんとんや黒豆などともとてもいい相性)。さらに桜花の塩漬けがアクセントに。アンパンの生地は酒種。
《4》 人気一 長期熟成酒1998年 (福島)
★紹興酒・シェリーのような個性派タイプ。癖になる味。
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◎プンパニッケル(ライ麦92%、サワー種を使用。長時間の蒸し焼きすることで自然にカラメル化する独特の風味と、どっしりとしてコクのある味わいのパン)+ブリー
◎ビエノワショコラ(チョコレートが入ったリッチパン)
ビターな後味を持つ熟成酒は、スイーツ系のパンとも好相性。ビターなチョコレートが混ぜ込まれたウイーン風のリッチな味わいのパンとは、絶妙な組み合わせ。食後の大人の楽しみにもなる。驚きのマリアージュ。
→次ページでは焼酎とパンの相性をご紹介!