ジョギング・マラソン/ランニングシューズ、ウェア、グッズ紹介・選び方

失敗しない!シューズ、ウエアの選び方(2ページ目)

初心者のランニングシューズ(ジョギングシューズ・マラソンシューズ)の選び方を解説。サイズとレベルにあったシューズの選び方、靴ひもの通し方、手入れの仕方に加え、ウエアや腕時計など、必需品まで解説。

谷中 博史

執筆者:谷中 博史

ジョギング・マラソンガイド

失敗しないトレーニングシューズ購入法

シューズ写真
暑い季節は、メッシュの多い通気性のよい靴が蒸れなくて快適
ジョギングシューズの選び方。まずは商品の取り揃え豊富なスポーツショップに行きましょう。最初は、お店の人にアドバイスしてもらうのがよいでしょう。その時に「5~10kmのジョグ用、安定性があって、軽い方がよい、走るのは主に道路」と目的をはっきり伝えてください。レース用や中級者以上のトレーニングモデルよりも、ソールが厚くやや重くなります。体重のある方は、重さよりも安定性とクッション重視。

同じメーカーでもモデルによってサイズ(長さ、幅)が違います。いいと思っても、さらにいいシューズがあるかもしれません。「よさそうだけど、今ひとつ」とでも言って、5~6種類は足を入れてみましょう。足は左右で大きさが違うことが多いので、必ず両足を履くように。私も左右でサイズに4mmの差があります。本当は、左右で別のサイズの靴を履きたいくらいです。靴が小さくて痛いのはかないませんから、大きいほうの足のフィット感を優先。

足をフィットさせるときの注意は、数キロ歩いたり、走ったりの運動をしてから行きます。これは足のサイズが変わるからです。また、走るときの靴下を履いていきます。ヒールをぴたりと合わせて靴ひもを締め、店内を軽く歩いたりジョグをして、爪先を除く足全体が均一に靴と接しているかを確認。爪先は足指を縮こめないで、3~5mmほどの余裕があること。ソールの屈曲性が良いことがポイントです。

ソールパターンは色とりどりですが、大きく、土踏まず部分が凹んでいるタイプ(セパレートタイプ)と、凹んでいないタイプ(フラットタイプ)に分けられます。セパレートタイプは、体重がかかる場所が点に近づき、フラットタイプは面に近づきます。セパレートタイプの方が、単位面積あたりにかかる体重が重くなります。このため、まだショックを吸収するパワーが育っていない初心者には、フラットタイプのシューズをオススメします。

初級者用のジョギングモデルは、価格的に低く設定されており、定価1万円以下のモデルがたくさんあります。さらに、旧モデルでバーゲンされているものでも充分。マラソン大会に行くとよくショップが出店していて、掘り出し物が見つかるときがあります。自分向きのモデルが分かっていればお得な買い物ができるでしょう。

ああ、失敗……。こんな購入法

失敗しやすいのは、「仲間がいいと言っている」とか、「広告につられてレベル以上の上級者モデルを買ってしまう」などが挙げられます。

上級者用のモデルは、筋肉がしっかりとできあがっているランナーだからこそ履けるモデルであり、初心者は故障につながるおそれがあります。ソールが薄くても、クッション性が良い上級者向けレース用モデルもありますが、そうしたタイプは一般に耐久性が劣ります。10kmを45分くらいで走れるようになったら、中級者モデル・上級者モデルはサブスリー(3時間を切ること)を狙うようなレベルになってからと考えてよいと思います。特に体重がある方(65kg以上)は、多少重くても作りががっちりし、クッションもしっかりしたシューズを選んでください。

ランニング時に足にかかる重量は、体重の3倍にもなると言われます。体重50kgの人と体重70kgの人では、60kg分も違うのです。まだ、ショックを受け止める足の筋力も充分に備わっていないわけですから、これは過重な負担です。

靴ひもの通し方、結び方

オーバーラップシューレーシングアンダーラップシューレーシング  
(上)オーバーラップシューレーシング、(下)アンダーラップシューレーシング
色々な方法がありますが、要は履いているうちに緩まない、解けなければよいのです。
  • アンダーラップシューレーシング
    ややゆるみがち。走っているうちに靴のアッパー素材もひもも多少伸びますから、このひもの通し方の場合はわずかにきつめにしておきます。
     
  • オーバーラップシューレーシング
    比較的ゆるみが少ない通し方です。一般的にはこの通し方でよいでしょう。
足首に近い部分に、ホールが2つあるタイプがあります。これは写真のようにひもをかけます。この方法はゆるみが少なくなります。このタイプのシューズの紐は長めですので、このように紐をかけないと長すぎてしまうことがままあります。
紐のまとめ方
余ったひものまとめ方と最後に穴が二つある場合のひもの通し方。結び目が解けないように、こうした処置は習慣化してほしい
最後にひもをまとめます。これは走行中のひもの解けを防止するために大事なことです。レース中にひもが解ける選手をよくみかけますが、解けたひもを踏んだり、靴が段々緩くなってきたりとたいへん危険です。まとめ方は、二重に結ぶ方法と他のひもに差し込んでしまう方法があります。靴ひもは締めすぎれば屈曲時に足の甲が痛くなるし、緩いと脱げたり靴の中で足が動きすぎてマメを作る原因になります。100メートルでも走って違和感があれば、躊躇せずに調整しましょう。レースの時には、ウォーミングアップ後に調整します。

シューズの手入れ

暑い季節に走ったり長距離を走ると、足も汗をかきます。走った後、汚れや汗が靴に移っていない程度ならば、何回かはそのまま風通しのよいところに干すだけでもいいでしょう。しかし、靴が湿ったような場合は、カビや臭いの原因になるので面倒くさがらずに洗います。

洗うときに靴ひもを全部外すのでは後が大変。私はひもはゆるめるだけにし、靴の中は小さなタワシで洗っています。外側はタワシで結構です。洗剤を使えばいいのですが、よくゆすがないとスポンジ部分に洗剤が残ってしまいます。ひどい汚れでなければ、私は水洗いだけで済ませています。こんな洗い方でも、これまでに臭いが残ったとか、カビが生えたとかということはありませんでした。しかし、汚れがひどいときには中性洗剤を使用します。洗濯機を使えば面倒ではないと思うんですが、細かい砂粒などが残っているものなので、洗濯機を傷めることになります。

比較的トレーニングシューズに多いのですが、インナーソールが外せるタイプもあります。この場合にはインナーソールは外して洗います。

洗い終わったら水を切り、形を整えて日陰で風通しの良いところに干します。暑いところに長時間干すと、ウレタンやゴム、接着剤の傷みが早くなるので気をつけましょう。

>>時計、ウエア、その他必要グッズの選び方>>
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