絵本/絵本関連情報

絵本でたどる12ヶ月!めぐる季節を感じよう(3ページ目)

12ヶ月の変化を追った絵本を紹介します。毎月のお楽しみは何だろう?季節はどのようにめぐるのだろう?2008年のこれからに、お子さんと一緒に思いをはせてみませんか?

執筆者:鈴木 宏枝

ニューイングランド地方の一年『輝きの季節-ターシャ・テューダーと子どもたちの一年』

「ねえ、おばあちゃま、ママがわたしくらいだったときのことを話して」という孫娘のために、おばあちゃまが編み物をしながら、昔の四季の行事や出来事を語ります。

2月のバレンタイン、4月のイースター、7月の独立記念日、11月の感謝祭、12月のクリスマスといった特別のイベントはもちろんのこと、5月のリンゴの木の下でのお茶、川を流れてくるバースディケーキという趣向など、昔の暮らしそれ自体がもはやファンタジーであることを感じさせられます。

ターシャ・テューダーは90歳を過ぎてなお、現役で日々の暮らしを楽しみ、ものづくりや暮らしに必要な手仕事を大切にしている絵本作家です。まさに、ターシャの心の原風景なのだなと思わせられる「輝きの日々」。各月のはじまりに、ロセッティの詩や聖書の言葉が引用されているのも素敵です。

■『輝きの季節-ターシャ・テューダーと子どもたちの一年』
絵・文:ターシャ・テューダー
訳:食野雅子
出版社:メディアファクトリー
出版年:1977/1999.11
価格:1,680円(税込)


ニューイングランド地方の一年『かえでがおか農場のいちねん』

かえでがおか農場は、プロベンセン夫妻のお住まいの近くのニューヨーク州の大農場なのかもしれませんね。牛、馬、ヒツジ、ニワトリ、犬にネコ。たくさんの動物たちが一年を過ごし、人間の大人や子どもが一生懸命世話をしています。子どもには、時にスケートや水遊びのお楽しみも。暑くなると毛を刈ってもらうヒツジ。あたたかくなるとヒヨコをかえすメンドリ。動物たちの営みは季節どおりにめぐり、一年のあいだに大きく成長していきます。

モチーフの並べ方に、アメリカンカントリーらしいクロスステッチ刺繍を思い出しました。きちんと定型に並べられた動物や、どこか図形化された絵。この絵本じたいが、規則正しい農場の生活や刺繍などのハンドメイドへの思いから生まれたのかもしれませんね。

■『かえでがおか農場のいちねん』
さく: アリス&マーティン・プロベンセン
やく:きしだえりこ
出版社:ほるぷ出版
出版年:1978/1980.6
価格:1,890円(税込)


>>次のページは 愉快な時間『チキンスープ・ライスいり』『トゥートとパドル-ふたりのすてきな12か月』
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『かえでがおか農場のいちねん』
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