男の腕時計/その他の国の時計

今年も独自の手法が注目のクロノスイス(2ページ目)

さる10月、ミュンヘン郊外の新社屋落成を祝ったクロノスイス。スイスの伝統的な時計づくりの継承者をもって任じるゲルト・リュディガー・ラング氏が作るこだわりの機械式時計を振り返る。

執筆者:菅原 茂

近づきやすい価格のリピーター

クロノスイスは、寡作である。新しい時計を考案しても、バーゼルで発表するまでに何年もかかることがある。完成度の高い時計として世に送り出すために、ラング氏が納得するまで機能やデザインに改良を施すからだ。

クロノスイス「クォーター・リピーター」
「クォーター・リピーター」。2005年発表のモデルに加わったブラック・ダイヤル・モデル。18Kローズゴールド・ケース。自動巻き。330万7500円
今年の純粋な新作といえば、「インペラトール」と「インペリア」のみ。既存モデルのバリエーションとして発表されたものには、レギュレーターとクロノグラフを融合させた「クロノスコープ」に仲間入りしたツートーン・ダイヤル・モデル、それから「クォーター・リピーター」のブラック・ダイヤル・モデルである。ここでは、「クォーター・リピーター」を紹介したい。

時刻を音で告げるリピーターは、伝統的な複雑機構の中で最高の技術が要求されることで知られる。ミニッツリピーターとなると、数千万円という高価なモデルばかりで、一般の時計愛好家にとってはまず購入の対象ではないだろう。クロノスイスの「クォーター・リピーター」は、今年のモデルで330万円という、ひと桁数字の異なる値段。ミニッツ・リピーターよりは簡略化されており、時刻を時間と15分単位で告げる機構にとどめている。リピーターが、照明の乏しい暗闇の中で時刻を確認するために開発されたことを思えば、現在ではその役割は完全に終わっている。だからといって、リピーター特有の音を楽しみたいと願う時計愛好家がいなくなったわけではない。近づきやすい価格のリピーターは、そんな愛好家にとって貴重な贈り物だ。

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